新しいファッション史

モードの世紀は、人類のファッション史をまとめ直し、躍動感ある歴史を描きます。
主にフランス、イギリス、イタリア、アメリカ、中国、台湾、日本に注目します。

これまでのファッション史は西洋か日本か、意味不明の二項対立に固執しました。
和洋。何て厚かましい言葉でしょう。

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ヴォーグ : VOGUE

書籍評論
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ヴォーグ

ヴォーグ VOGUE は流行・人気などの意味で、ファッション界では最古のファッション雑誌『VOGUE』の意味も持ちます。以下ではヴォーグ誌の概略や特徴を述べています。ヴォーグ、モード、ファッションの関係はこちらをご覧ください。

特徴

ヴォーグは1892年にアメリカで創刊したファッション雑誌です。ファッション誌の代名詞になるほど有名な女性雑誌です。ヴォーグ は「流行や人気」の意味をもつことから、この雑誌は文字どおり新しい流行を先取りした流行雑誌ともいわれます。

写真家のヘルムート・ニュートンをはじめ、契約した有名な芸術家が多いことで有名です。イラストレーターではリチャード・リンドナー(Richard Lindner)も活躍しました。

モデル : シャルロット・ゲンズブール、撮影 : クレイグ・マクディーン『ヴォーグ』フランス版、2007年12月・2008年1月号(通算883号)

モデル : シャルロット・ゲンズブール、撮影 : クレイグ・マクディーン『ヴォーグ』フランス版、2007年12月・2008年1月号(通算883号)、(En couverture, Charlotte Gainsbourg, photographiee par Craig McDean, Vogue, Paris, Decembre 2007/Janvier 2008, N.883)

略史

ヴォーグは創刊から1950年代・1960年代までは高級志向が強く、ハイソサエティのための高級ファッション誌でした。1960年代には得意の写真処理技術で前衛的ファッションを紹介しました。

1970年代以降はキャリア・ウーマン向けに社会的記事を増やし、1980年代・1990年代に大衆路線に入りました。

カトリーヌ・ドヌーヴ

次の写真は『ヴォーグ』フランス版(1962年4月号)の表紙を飾った18歳のカトリーヌ・ドヌーヴ Catherine Deneuve です。このヴォーグ誌の表紙はオレンジ色に染まりあがって目立ちます。

この年、マルク・アレグレ、ミシェル・ボワロン、ジャック・ポワトルノー、クロード・バルマという4人もの監督によって制作された映画『パリジェンヌ』(Les Parisiennes)に出演しました。

カトリーヌ・ドヌーヴは『ヴォーグ』誌で40年以上の間に16回の表紙を飾り、インタビューに応えてきました。『ヴォーグ』フランス版公式サイトでは、この表紙を最も気に入っていると表明しています(Catherine Deneuve: Vogue icon | Vogue Paris)。

カトリーヌ・ドヌーヴが表紙を飾った『ヴォーグ』フランス版、1962年4月号

カトリーヌ・ドヌーヴが表紙を飾った『ヴォーグ』フランス版、1962年4月号、コンデ・ナスト出版(Catherine Deneuve on the cover of the Vogue Paris April 1962 issue. Condé Nast via Catherine Deneuve: Vogue icon | Vogue Paris

私自身では確証できていませんが、この表紙はドヌーヴが初めて表紙となったヴォーグ誌だそうで、来ている衣服はクリスチャン・ディオール Christian Dior のアンサンブル(組み合わせ)、撮影はヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)とのことです(Vogue France (avril 1962), couverture d’Helmut Newton – Art & Mode Librairie Diktats)。

各国版

世界各国版があり、年間発行回数はバラバラです。かつては、フランス版はファッションだけでなく読物も多く教養面も含まれており、アメリカ版は各シーズンのコレクションの中からアメリカ的と思われるものを選び、ヒントを得て制作した作品を発表していたため、フランス版より一般向きでした。

イギリス版は地味で、生地の紹介に多くの紙面を割いてきました。現在はフランス版とイタリア版は女性感覚のエレガントな洋服と、写真の美しさが非常に人気が高いです。さらに、イギリス版は、技術力の高いカメラ・ワークによって普通の服を芸術品のように磨き上げ、世界的に有名なファッション・カメラマンは、たいていヴォーグのイギリス版に寄稿経験をもちます

21世紀に入ってからは中国版、香港版、台湾版、韓国版にとても勢いが出てきました。

デル : マギー・チャン(張曼玉)、撮影 : パオロ・ロベルシ『ヴォーグ』中国版、2006年10月号

モデル : マギー・チャン(張曼玉)、撮影 : パオロ・ロベルシ『ヴォーグ』中国版、2006年10月号(Maggie Cheung, Photo by Paolo Roversi, Vogue, 2006.10)

1960年代から1990年代までに刊行されていたヴォーグ誌の傍系をいくつかご紹介しておきます。

  • ヴォーグ・オム(Vogue Homme)…フランス・ヴォーグ社から出版される男性向けファッション誌。
  • ヴォーグ・ジョイエッロ(Vogue Gioiello)…イダリア。「ヴォーグ」の宝飾品版。有名宝飾メーカーやデザイナーの新作や流行を紹介。
  • ヴォーダ・パターン・ブック(Vogue Pattern Book)…アメリカ。スタイル画を中心にしたスタイル・ブック。かなり実用性が高く、スタイルの番号を申し込めばその型紙を送ってくれていました。
  • ヴォーグ・バンビーニ(Vogue Bambini)…イタリア。「ヴォーグ」の子供服版。可愛らしさよりもファッション性を重視した子供服を豊富に掲載。
  • ルオモ・ヴォーグ(L’uomo Vogue)…イタリア。「ヴォーグ」の男性版。衣装のページ比率が高い。スポーティ・カジュアルからニュー・フォーマルまで幅広い内容。
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現在のヴォーグ誌

2018年現在のヴォーグ誌は、チーフ・エディターにアナ・ウィンター DBE(Dame Anna Wintour DBE)、チーフ・ビジネス・オフィサーにスーザン・プレーガマン(Susan Plagemann)。

各国版ヴォーグ : Fujisan.co.jp から

  • VOGUE PARIS : ヴォーグのフランス版。コレクションやショーを彩るモデルたちが魅せる「芸術」としてのモードファッションが堪能できる最先端ファッション誌。本誌の高感度なセンスは本場のBCBGも唸らせる。あらゆるアイテムをゴージャスに演出した紙面は決して読者を飽きさせない。セレブ感覚を堪能できる一冊。
  • VOGUE UK : ヴォーグのイギリス版。ファッションや美容を中心に総合的な内容を扱う。世界のファッション・ショーやトレンド情報をはじめ、モデルやデザイナーにも注目するなどファッション業界全体を幅広くカバー。人気俳優などへのインタビュー記事もある。
  • VOGUE (USA) : ヴォーグのアメリカ版。デザイナーズブランドの最新コレクション情報をはじめ、美容・アート情報など、今最もホットな話題が満載。ボリュームは500ページを越える。ヴィジュアル面はアニー・リーボヴィッツを始め超一流のカメラマンが担当するなど、世界のセレブを唸らせる一流ファッション雑誌。年に数回、ファッション特集のボリューム特大号あり。
  • VOGUE ITALIA : ヴォーグのイタリア版。イタリアらしいモダンセンス、芸術性の高いVOGUE。イタリアのモダンセンスが随所にちりばめられ、アートの域にまで達したと評される。芸術性が高く、そのセンス溢れる内容は毎号読者を引き付けて離さない。エンタテインメント、カルチャーのページもボリュームが大きく、イタリアンファッションの背景にある感性に触れられる。
  • VOGUE JAPAN : ヴォーグの日本版。長年に渡って培われた世界最高峰のクオリティと創造性を受け継ぎながら、日本女性のためにオリジナル編集。トップモードという枠をファッションからビューティ、ライフスタイルにまで広げ、毎号新たな発見と驚きをお届け。
VOGUE PARIS
Vogueのフランス語版。本誌の高感度なセンスは本場のBCBGも唸らせる。あらゆるアイテムをゴージャスに演出した紙面は決して読者を飽きさせない。セレブ感覚を堪能できる一冊。

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