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スタイル用語集 : 1日1個 平日配信
新しいファッション史

モードの世紀は、人類のファッション史をまとめ直し、躍動感ある歴史を描きます。
主にフランス、イギリス、イタリア、アメリカ、中国、台湾、日本に注目します。

これまでのファッション史は西洋か日本か、意味不明の二項対立に固執しました。
和洋。何て厚かましい言葉でしょう。

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チャン・ツーイー : 章子怡(Zhang Ziyi)

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チャン・ツーイー : 章子怡(Zhang Ziyi)

チャン・ツーイー Zhang Ziyi は1979年に中国の北京に生まれた映画女優です。さまざまな役柄をこなせる演技力抜群の女優。チャン・イーモウ育ちゆえに「小鞏俐」とも言われます。ウォン・カーウァイ監督作品で初参加となった『2046』では20代女性の強さと脆さを極限まで表現しました。

チャン・ツーイー 章子怡 Zhang Ziyi

チャン・ツーイー(章子怡) Zhang Ziyi via Zhang Ziyi 章子怡 – ホーム

チャン・ツーイー(章子怡)の中国語発音は「zhang1 zi3 yi2」なのでカタカナのチャン・ツィイーは明らかな間違いです。

経歴

ダンス大会で優勝

チャン・ツーイーは1979年2月9日に中国の北京に生まれました。郵政省幹部の父、幼稚園保母の母をもちます。8歳の時に北京宣武区少年宮でダンスを学びはじめ、1990年に北京舞踊大学付属中学へ進学。在学中の1994年に全国桃李杯舞踏コンクールで演技賞を受賞(つまり優勝)しました。

演劇を介して映画界デビュー

その後、ダンスから演劇へ転向し、1996年の中央戯劇学院在学中にチャン・イーモウ監督『初恋のきた道』(1999年)に抜擢されました。この作品は2000年の第50回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(グランプリ)を受賞しました。

この頃からチャン・イーモウ監督の作品に欠かせない名女優コン・リー(小鞏俐)に準え、小鞏俐と呼ばれるようになります。ウォン・カーウァイ(王家衛)監督『2046』(2004年)で二人は共演し、演技力だけでなく新旧愛人バトルとしても見応えがありました。

「グリーン・デスティニー」の大ヒット

アン・リー監督の『グリーン・デスティニー』(2000年)では、チョウ・ユンファ、ミシェル・ヨー、チャン・チェンらと共演。トロント映画批評家協会賞の助演女優賞、シカゴ映画批評家協会賞の新人女優賞などを受賞しました。この作品は2000年度アカデミー賞で4部門にわたり受賞しています(最優秀外国語映画賞、最優秀作曲賞、最優秀撮影賞、最優秀美術賞)。

この作品はアメリカでも成功を収め、ワイヤー・アクションに挑戦したため「マーシャルアーツの麗人」と絶賛され、アジアン・ビューティとしてハリウッドで期待されることになった。

2000年代の活躍

2000年には香港映画『蜀山傳』に出演。翌01年の『ラッシュアワー2』ではジャッキー・チェンとの共演が実現するなど、国際派女優として確固たる位置を占めていきます。02年に「PEOPLE」誌の選ぶ「世界で最も美しい50人」に選ばれました。

この時期の彼女の活躍は続きます。チャン・イーモウ監督『MUSA』(2001年)、『HERO』(02年)、『LOVERS』(04年)、ウォン・カーウァイ監督『2046』(04年)と、中国・香港2大映画監督の作品に起用されました。

「2046」に出演し、カンヌ映画祭に出席したチャン・ツーイー。黒色トランスペアレントのニット(ジバンシー)、ランタン・スカート(ジバンシー)、首飾(ヴァン・クリーフ&アーペル)

「2046」に出演し、カンヌ映画祭に出席したチャン・ツーイー。黒色トランスペアレントニット地シャツ(ジバンシー)、ランタン・スカート(ジバンシー)、首飾(ヴァン・クリーフ&アーペル)。via 忽然1周、2005年5月28日号、61頁。

一人三役に挑んだ『ジャスミンの花開く』(茉莉花開 / Jasmin、2004年)では第13回金鶏賞の最優秀主演女優賞を受賞。04年9月にクランクインしたロブ・マーシャル監督の『さゆり』(Memoirs of a Geisha)ではヒロインに。鈴木清順監督の『オペレッタ狸御殿』(05年)では日本映画初出演となりました。

この頃には中国圏だけでなく世界中からオファーが来るようになり、現在の世界的映画女優へと旅立って行きます。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号)に登場

次の写真は「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)の表紙です。映画「さゆり」の公開を記念してツーイーの特集が組まれました。特集は279頁から283頁まで5頁にわたります。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。表紙はチャン・ツーイー。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。表紙はチャン・ツーイー。Photograph by Kei Ogata, Model by Zhang Ziyi, Stylist is Maki Ogura, Fashion editor is Mami Sekiya. Coat, Necklace, Earring by Giorgio Armani.

表紙にはカバー・ストーリーとして「チャン・ツィイーが着る最新アルマーニ」と記されています。特集の始まる279頁ではカバー・ストーリーとして「Zhang Ziyi チャン・ツィイー」となっています。芸者姿のツーイー、頬紅が可愛く染まっています。これ、地毛だとキツイところ…。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。

そして、次のページに行くと今度はカバー・ストーリーとして「アジアン・ビューティの告白」となって、もう、どれがタイトルか分かりません(笑)。たった5頁なのに、あれこれ題名を変えて出し惜しみをして何の一貫性も無い点、さすがファッション雑誌です。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。チャン・ツーイー「アジアン・ビューティの告白」。Kei Ogata 撮影。Ryoko Yoshimura 文章。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。チャン・ツーイー「アジアン・ビューティの告白」。Kei Ogata 撮影。Ryoko Yoshimura 文章。

ここで、雑誌表紙のフレーズにあった「チャン・ツィイーが着る最新アルマーニ」はたった2枚の写真だけ…。アルマーニ並みに雑誌までスーパー大袈裟。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。チャン・ツーイー被写体、ジョルジオ・アルマーニ衣装。

「ハーパース・バザー」日本版(2005年11月号、通算62号)。チャン・ツーイー被写体、ジョルジオ・アルマーニ衣装。

ジョルジオ・アルマーニ・ジャパンのこの大袈裟なパンサー柄コートを着てチャン・ツーイーは、脚本が素晴らしければ映画の国籍はどうでも良いと、これから羽ばたく映画女優らしい視野の広い発言をしています。

それにしてもツーイーがどれほどアルマーニの製品を好きでも、アルマーニはツーイーを引き立てる衣装を作ることはできませんね。このコートは酷い…。アルマーニの服って、まさに服が歩くのであって、着用者の影が薄くなります。

ウォン・カーウァイ監督作品への出演

「2046」でトニー・レオンと共演

『HERO』ではトニー・レオン演じる残剣に使える侍女の如月を演じ、『2046』では同じくトニー・レオン扮する三文小説家チャウ・モウワン(周慕雲)に惚れる若いダンサーのバイ・リンを演じました。この作品ではトニー・レオンとの激しいベッド・ジーンが日本でだけ話題になりました。

チャン・ツーイー : チャウ・モウワンからストッキングを貰い喜ぶダンサーのバイ・リン。

チャウ・モウワン(周慕雲)からストッキングを貰い喜ぶダンサーのバイ・リン(チャン・ツーイー演)。ウォン・カーウァイ『2046』(王家衛『2046』/Wong Kar-wai, 2046) (c) 2004 Block2Pictures. Inc.

上の場面は映画「2046」から。チャウ・モウワンから半ば強引にストッキングを貰ってバイ・リンが喜んでいる場面。ストッキングに手を通して微笑んでいます。セット・イン・スリーブかつノースリーブ、1960年代の香港らしいハイカラーの旗袍を着ています。

「グランドマスター」で再びトニー・レオンと共演

2013年に公開されたウォン・カーウァイ監督の「グランドマスター」でチャン・ツーイーは再びトニー・レオンと共演しました。

チャン・ツーイー : イップ・マンとゴン・ルオメイとの対戦場面。

イップ・マンとゴン・ルオメイとの対戦場面。ウォン・カーウァイ『グランドマスター』(王家衛『一代宗師』/Wong Kar-wai, The Grand Master) (c) 2013 Block 2 Pictures Inc. All Right Reserved.

上の場面は連袖の長衫を着たイップ・マンと連袖の旗袍を着たゴン・ルオメイが対戦している場面です。連袖の衣装は長袖でも運動性が高いのでした。

カンフー映画スターだったブルース・リーの実在の師匠イップ・マンの生涯を映画にしたこの作品でトニー・レオンはイップ・マン、チャン・ツーイーはカンフー界の重鎮ゴン・パオセンの娘ゴン・ルオメイ役として出演しました。

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