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授業方針:グローバルな歴史教育をキャリア教育に活かす

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履修生の方へ

授業方針:グローバルな歴史教育をキャリア教育に活かす

この記事では私の経験校全体からみたうえでの授業方針を述べています。これまで私が教えてきた大学は次のとおりです。2018年度に担当した大学ごとに担当科目の一つへリンクを貼っています。

国公立大学はゼミ(演習)、私立大学は講義を担当しました。この記事では私の経験校全体からみたうえでの授業方針を述べています。多くの学生たちと交流する機会を私は経験校で数多く設けてきました。その過程で感じたことをグローバル時代を念頭に授業方針として述べていきます。

授業方針の概要:学力格差是正と歴史教育のキャリア化をめざす

これまで私は、経済史・日本経済史・歴史学入門などの講義で、アジア経済史と欧米経済史を融合する形で講義を展開してきました。近年では、AO入試や推薦入試、少子化などの影響が重なり、履修生の学力格差に対応する必要が出てきています。そのため毎年、試行錯誤のなかで講義計画を策定しています。

私の経験校では同志社大学を除いてキャリア教育に非常に力を注いでいます。それらの大学では単体でブランド力を向上したり維持したりすることが難しいからです。大阪市立大学ですら例外ではありません。同志社大学には多様な学生が多様に在籍していますが、大阪市立大学は国公立大学ゆえに学生の集合体は単層的になります。

このような背景をふまえ、私は経済史や歴史の教育成果を学生のキャリアにつなげ、さらに就職につなげていく必要があると考えています。これを実現させるために実践したい教育方針を講義と演習からそれぞれ1点ずつを掲げます。

教育方針

講義形式の教育計画

学生の理解度を高めるために授業ではシンプルで分かりやすい内容に特化します。世界経済史形の授業では、大航海時代以前をアジア中心の世界経済、以後を欧米中心の世界経済として単純な歴史像をさせます。その上で近代化の過程では産業革命や独占資本といった西洋欧米的な発展経路をふまえる一方でアジア特有の多様な発展構造にも触れます。

しかし、アジアの多様性はやや複雑なテーマであるため、受講生の理解度を確認しながら説明します。このような方針のうちアジアや日本に関わるものには日本経済史形の授業で掘り下げて教授します。

受講生の理解度を確認するために、短い練習問題をこまめに取り入れ、それを単位要件および出席要件とし、理解度を確認します。この理解度をもとに、授業内容の難易度が過度に偏らないように調整しています。これまで多くの大学で単位取得率を75~85%の幅に調整してきました。

その上で受講生の興味関心を掻き立てるためにテーマに工夫をしています。イギリス産業革命で中心となってきた綿業史(綿糸紡績業史や綿織物業史)だけではもはや何の現実性も学生に伝わりません。

かといって経済史だから金融史や農業史を採り入れるべきと吠えた所で、学生たちは幼少期から商品経済に巻き込まれ、金融を学ぶ以前から消費者であることに慣れていたり、都市部に農業がなかったりと、これらの主題も意外に現実味を帯びていません。(金融などお金の流れは社会人になってからでいいのです、まずは節約する方法を教えるべきです。)

そこで、私はアパレル産業やファッション文化の歴史と現代を講義に取り入れ、履修生自身の関心とのつながりを意識しています。アパレルやファッション、あるいはミシンという言葉で連想したり振り返ったりするアンケート機会も随時設けてきました。

演習形式の教育計画

グローバルな経済史教育を各大学のキャリア教育に連動させることによって、履修生たちの習熟度および就職実績へとつなげていきたいと思っています。経済史の分野は実学的な教育に不向きであると言われます。実際、これまで私自身も教育の現場で苦心してきました。そこで、学生の主体的かつ積極的な学びの場を提供するうえで、とくに演習では経済史教育にIT教育を導入していきたいと考えます。

私はアパレル産業史やミシン普及史のグローバルな展開を研究してきたため、文化史、モード、ファストファッションなどの歴史に関心をもっています。こうしたテーマは経済史においても人気があることを私は実感しています。従来から大学進学は男性が中心でしたが、私の講義や演習では男子学生だけでなく女子学生も多く参加してくれています。

履修生たちはモードやファッションへの関心も高く、男女混合での少人数制クラスを活性化することができています。最近ではカフェ巡りというテーマも加えて、消費者の立場から批評をする方法を丁寧に教えています。

ホームページ運営の必要性

このような経緯をふまえ、世界経済史のゼミナールでは学生が調査した歴史研究の成果をウェブ上にホームページを公開して運営していきたいとも考えています。運営作業をつうじて受講生のキャリア形成を促していければ良いと思います。

色んな大学で学生の活動を大学ホームページで紹介しています。これを念頭に私は研究室のホームページを立ち上げ、運営や管理を学生主導で行なわせいと思います。当然、担当教員である私がサポートとコンテンツのチェックを行ないます。

ホームページ運営の利点

この作業の長所は大きく2点あります。まず、文章をまとめる際に学生自身の知識や文章力が磨かれ、就職後に要求されるパソコンおよびITの技術も身にけられるからです。次いで、社会に向けて研修成果を発表できます。ホームページ作成を通して自分たちの文章が広く伝わるという経験は、SNSに偏りがちな近年の大学生たちに大きな達成感と責任感を与えます。

このように、ホームページによる研修成果の発表は学内と学外とをつなげる大切な作業になるわけです。これまで私自身もホームページを運営し研究成果の一部を反映してきまし(このサイト「モードの世紀」と「ミシンの世紀」)。

最後に:グローバルな歴史教育をキャリア教育に活かす

ゼミナールにホームページ運営を導入することで、学生の興味関心、向上心、情報発信力、社会的な情報貢献を促し、ひいては学生の就職活動にも活かせると信じています。

情報化社会はIT分野だけに限られたものではありません。製造企業や小売企業においても、文章、写真、動画などをつうじたインターネットの情報発信力が期待されています。自分たちの学びが社会でどのように受け取られるのか。意見を発し意見を貰う。このフィードバックの喜びを履修生たちに伝え、彼らのキャリア形成につなげていきたいと考える所存です。

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