モード史を学ぶマストブック10冊

2018年 今年の人気記事とお気に入り記事

勉強は数冊の本を往来すること。 日記
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2018年 今年の人気記事とお気に入り記事

今年の人気記事とお気に入り記事をまとめました。

かなり調べまくってかなり書きまくったと思います。

年末の今に思える感想も交えながら、一年を振り返ります。2017年に比べて表示ページも訪問者も増えて嬉しいです。

最も読まれた上位5記事

  1. 旗袍 : 世界で最も知られた民族衣装の概説と歴史 – 昨年もこの記事が一番読まれました。今年はツイッターでシェアをして下さった方々多く、毎日ぼちぼちと読んで頂けました。この記事は妻のアトリエの関係もあって、私蔵書や図書館蔵書を調べまくって、力を入れて書いた記事です。サイトの中で一番文字数が多いはずです。
  2. 解剖台上のミシンと傘の偶然の出会いは美しいのか – この記事は大学の授業でふと気付いた問題を書いたものです。シュルレアリストの写真家マン・レイは実はシュールではなくて単なる現実主義者だったと結論づけています。あなたはこの説をどう判断されますか? 今月3日にミシンのサイトを作って、記事はそちらへ移動しました。上記リンクをクリックされますと姉妹サイトの該当記事へ飛びます。
  3. 恋する惑星 : 錯綜する距離感とその楽しみ方 – この記事はウォン・カーウァイ監督映画の表題作品をまとめたものです。2つの場面に大別される点で難しいといわれますが、あまり肩肘張らずに楽しく見る方法を述べたものです。
  4. 綿花調達 : 中世における東アジアと欧州の方法 – この記事は授業の主要テーマの一つに指定したため、多く読まれました。綿花調達方法の違いから広い視野でユーラシア大陸史を展望しています。
  5. バック・ダンサー ELEVENPLAY の衣装 : 星野源「恋」 – 昨年もかなり読まれたものです。同志社大学の学生が「恋」のプロモーション映像で着られている衣装に関心をもっていたので調べたところ、タイムリーに人気が出た記事です。今年は昨年ほどは読まれませんでしたが、それでも5位。学生に感謝です。
旗袍(チーパオ):世界で最も有名な民族衣装の意味と歴史
世界の民族衣装のなかで最も激しく洋服化したのが旗袍です。一方で洋服は世界に散った衣装で、他方で旗袍は世界が結集した衣装です。旗袍は見ていて格好いいので、つい色々と調べてしまい約2万字になっています。

書いていて楽しかった上位5記事

今年書いた記事で、最も楽しく書けた上位5位は次です。

  1. グレタ・ガルボ : ハリウッド黄金時代の名女優 – 2018年の元旦に公開することを目指して2017年末に書き上げたものです。厳密には2017年の記事ということになりますが、映画衣装を勉強しようと思って2018年春までに映画のファッション・デザイナーたちを調べる元気を付けてくれた記念すべき記事です。かなり調べ上げたつもりですが、なかなか人物を書くのは難しいですね。文章に合う写真が存在するとは限りませんし、書き過ぎるとゴシップになってしまって陳腐になります。なんとかデザイナーとの関係や当時の映画業界や世界史のなかにガルボを置いたつもりです。
  2. リリー・ローズ・デップ : Lily-Rose Depp – 今年の春に雑誌表紙の彼女に萌えっときてしまって、数冊の本を買って経歴などをまとめました。触発されて慌てて書いた記事ですが、書いている最中に色んなサイトも調べていたので楽しく書けました。
  3. 貫頭衣 : 研究はカオス 洋服・漢服・和服の源流か – 古代のほぼすべての人類が着用していた貫頭衣が衣服史研究でどのように扱われていたのかを振り返ったのが今年前半の大きな研究課題でした。その過程で意外に貫頭衣が古代の物だと限定しすぎる点に限界を感じました。このことについてまとめました。3冊目の本を刊行する展望と意志を持つことのできた記事です。
  4. フェティシズム : fetishism – この記事はファッション用語集の一環として部分的に解説を付けていましたが、今年になって本格的に調べ上げて書きました。また、この言葉は偏狭趣向的なフェチという言葉を生んだり、経済学でたまに取り上げられたりと、私たちの生活から意外に身近にあるものです。マドンナやキャット・ウーマンに妄想を膨らませながら、研究史の要約も行ないました。
  5. ナイロン・ストッキング : デュポン社の開発から販売まで – 私はストッキング・フェチなのか、女性ファッションはストッキングから始まると考えているのですが、そんな妄想からちゃんと距離を置いて調べて見ようと重い腰を上げて書いた記事がこれです。日本語文献が皆無に近いので英語文献を取り寄せて猛烈に訳して猛烈にまとめました。けっこう疲れましたが、ネット調査も含めて、1940年頃の女性たちが狂喜してナイロンのストッキングを買った経緯や理由が分かりました。ストッキング・フェチは女性自身にもあったのだと言い訳を探し出せた2018年でした。
グレタ・ガルボ:石膏顔と評判のハリウッド黄金時代有名女優
グレタ・ガルボ Greta Garbo (1905-1990) は、スウェーデンのストックホルム生まれの映画女優です。ハリウッドではMGM社の代表的な女優となり、ギルバート・エイドリアンが多くの衣装デザインを担当しました。私には、後のカトリーヌ・ドヌーヴ、林青霞、岩下志麻に繋がります。

今年の成果

今年はサイトの記事をたくさん書いて、論文の方は全く書きませんでした。

一昨年あたりから大学で論文を書くような研究速度ではアパレルやファッションの現状と歴史を理解して吐き出すことに追いつかないと思いはじめたからです。

ミシンがテーマだと追いつけます、でもアパレルとファッションは無理です。

そこで、ネットでバリバリ書きました。

その過程で3人の方と出会えました。

まず持永あい子さん。

旗袍を自分で作られるベテランの方です。旗袍の記事で知りあうことができました。裁縫が中心の日記「相子老婆的山南海北的話」を書いていらっしゃいます。

次いで岡島空山さん。

ルイ・フェローというファッション・デザイナーがストッキングを取り扱っていたのかどうかの質問を私が自分の記事に書いていたところ、取り扱っていたことを文献から紹介して頂きました。岡島さんは言語学のご専門で「国語史資料の連関 – 国語史グループ」を運営されています。

最後に写真家の落合マサユキさん。

ファッション・デザイナーの落合ルリについて調べていると、甥っ子さんが書かれた日記をネットで発見して訪問したところ、マサユキさんのものでした。最近は日記よりもFacebookのページ「写真作家・落合マサユキ」に拠点を移されたとのことで、そちらでご挨拶。私の記事を紹介もして下さいました。

近年はネットでのつながりが希薄になっていたので(世界的な傾向かとも思いますが)、今年は久しぶりに《サイトを持っていて良かった》と思えた年でした。

来年の抱負

まず、2019年は2冊目の単著を9月に刊行します。出版社と綿密に論旨や構成を議論していきます。近代日本の衣服産業をたった一業者の氏家文書からまとめ上げるというものです。無謀な印象をもちますが、一業者に普遍性があると確信しています。

次いで、3冊目の単著の原稿を準備しようと思っています。モードの世紀をシェイプアップしてファッション史とモード論を展開したいところです。が、まだ出版社すら見つけていない状態です。4冊目の単著は姉妹サイトの「ミシンの世紀」次第というところです…。

ミシンの世紀
ミシンの歴史や広がりを紹介しています。 グローバルな旅を一緒に楽しみましょう。

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