モード史を学ぶマストブック10冊

園田学園女子大学 生活と経済

園田学園女子大学
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講義のテーマ

この講義のテーマは《ミシンから考える生活と経済》です。

あなたは、ミシンを使っていた方を探してインタビューを行ない、簡単にレポートにまとめていきます。担当者の説明を交えながら、そのインタビューのレポートを育てていきます。

講義をつうじて、履修生のみなさんと一緒に、ミシンの時間旅行や空間旅行を楽しみたいと思います。

授業の到達目標

  1. ミシン所有者から色々とミシンの思い出話を聴き取る
  2. インタビューをつうじてミシン所有者の思い出を蘇らせる
  3. 単語や語句のレベルでインタビューをまとめる
  4. 講義の説明をつうじてインタビューの内容を膨らませる
  5. くりかえしインタビューを行なってレポートの内容を深く丁寧に書く

授業の概要

履修生はミシンを使っていた方を探してインタビューを繰り返し行ないます。授業では担当者がミシンを項目別に説明し、たまにインタビューの結果や内容にコメントします。

履修生は説明とコメントをもとに再度インタビューを行ない、これまでのインタビュー内容を補充していきます。このような流れを授業期間で繰り返します。授業の最後の方ではインタビューのレポートは、ミシン所有者の活き活きした伝記になっていることでしょう。

授業計画

第1回

  • 内容 – 担当者の自己紹介、講義テーマや運営方法を詳しく説明します。
  • 準備学習 – ≪事前≫ シラバスをしっかり読んでとくに「授業の概要」を理解します。 ≪事後≫ インタビューする(しやすい)方を決めて、半期の間に何度かインタビューに応じてもらえるようお願いします。さっそく「ミシンのメーカー」「ミシンの購入年」「ミシンの機種名」「ミシンのシリアルナンバー」を尋ねます。それをパソコンなどに入力します。※複数台をインタビューしてもよい(その方が期末レポートは書きやすいです)

第2回

  • 内容 – ミシンの会社(メーカー)を説明します。とくに本社国籍や創業経緯について説明します。取り上げるミシン会社は、日系企業では、ブラザー、ジャノメ、三菱、ジューキ、ペガサスです。海外企業では、アメリカやドイツのミシン会社(取り上げる会社は、ホウ、シンガー、ユニオン・スペシャル、パフ)を取り上げます。
  • 準備学習 – ≪事後≫ インタビュー結果のミシン会社の公式ホームページへ行きます。そして「会社沿革」のような、会社の歴史を伝えるページを見つけます。そのページのアドレス(URL)をメモしておく(またはお気に入りに登録したりパソコンなどに入力すします)。

第3回

  • 内容 – ミシンの種類を説明します。とくに家庭用ミシン・職業用ミシン・工業用ミシンの類似点と違いを丁寧に説明します。
  • 準備学習 – ≪事後≫ インタビュー結果のミシン会社の公式ホームページへ行きます。製品説明のページを色々と確認します。その結果、次の2点を確認したり発見したりして下さい。(1)ミシン所有者のミシンが家庭用ミシン・職業用ミシン・工業用ミシンのどれなのかを確定します。(2)ミシン所有者のミシンが会社ホームページに製品紹介されているなら、そのアドレス(URL)をメモします。紹介されていなければ、それをメモに明記します。

第4回

  • 内容 – インタビューの結果を集計したうえで、ミシンの会社やミシンの種類の傾向を説明します。
  • 準備学習 – ≪事後≫ ミシン所有者がミシンを購入した経緯をインタビューします。できるだけ詳しく思い出してもらってください。2台以上をインタビューの対象とする場合でも、次のポイントを1台ずつまとめて下さい。ポイントを挙げておきます。(1)買った理由(2)代金の支払い(3)仕事としてミシンを使ったか、家事としてミシンを使ったの区別(4)買ってからミシンで誰に何を作ったか(5)ミシンの技術をどこで・誰から学んだか。ポイントで難しい項目は(3)と(5)です。(3)は仕事と家事が混ざる場合があります。明確に分けて具体的に丁寧に書いて下さい。(5)は複数のルートが考えられます。たとえば、お母さんから簡単に教えてもらって本格的には洋裁学校やアパレル工場へ通ったなど。学校名や工場名などの固有名詞が分かる場合はそれを思い出してもらって下さい。より具体的にミシン所有者の裁縫人生が活き活きとしてきます。

第5回

  • 内容 – ミシンの技術がどのような経路で普及していったかを説明します。対象の時期は戦前から1970年代までです。観点は洋裁学校の普及、テレビなどのメディアの普及、そして洋裁書など印刷物の普及です。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 前回の事後学習に指示したインタビューを継続してください。

第6回

  • 内容 – 1980年頃から個人用にミシンを使う人たちは急減しました。この点をファッション雑誌の歴史から説明します。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 前々回の事後学習に指示したインタビューを継続してください。

第7回

  • 内容 – 現在、ミシンを使う人たちは次の3点に分かれます。この点を詳しく説明します。(1)手芸のように個人の趣味として使う、(2)その延長線上で、自分の作品を販売する自営業として使う、(3)この20年間でかなり数は減りましたが、アパレル工場に勤務してミシンを使う。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 第4回の「準備学習」に指示したインタビュー・レポートを見直して下さい。とくに(3)・(5)は授業内容や自己調査をふまえれば、内容を豊富にできるでしょう。

第8回

  • 内容 – 前回に学んだミシン利用の3つの在り方のうち、(1)と(2)を詳しく説明し、服づくりの現状を説明します。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 現在、洋裁教室や手芸教室などが地味に人気です。これをインターネットで調べてみましょう。今回の授業やネット調査で知った結果をもとに、今までのインタビュー・レポートを見直しましょう。

第9回

  • 内容 – 前々回に学んだミシン利用の3つのあり方のうち、(3)を詳しく説明します。アパレル工場でミシンはどのように使われているのでしょうか。ミシンを中心に工場の構造を説明しアパレル工場に関わる人たちの2安値仕事を取り上げます。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 今回の授業で知った結果をもとに、今までのインタビュー・レポートを見直しましょう。もしミシン所有者がアパレル工場でミシンを使った経験をおもちなら、工場内の仕事を思い出してもらって、ミシンの配置や自分のポジション、さらには工場や会社内の様子も詳しく書いて下さい。

第10回

  • 内容 – インタビューの結果を集計したうえで、ミシンの会社やミシンの種類の傾向を説明します。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 終盤にさしかかっていますので、今まで書いてきたインタビュー・レポートを見直します。次の数点に重点を置いて下さい。(1)まとまった内容を数段落で書いているか、それに見出しを付けているか、(2)段落ごとの流れや見出しの流れは分かりやすいか(時間順になっているか、あるいはテーマ順になっているか、など)。

第11回

  • 内容 – これまでの授業で説明したように、ミシンを使う人たちはどんどん減っています。でも、ミシン会社はミシンを売らなければなりません。現在のミシン会社が行なっている広告戦略や販売方法を説明します。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 1990年代からアパレル工場が減っているので、ミシン会社は工業用ミシンを売るだけでは経営が厳しくなっています。家庭用ミシンの売り方を会社公式ホームページで調べてみましょう。そして、インタビュー・レポートに重なる部分があれば、レポートの一部を加筆や修正しましょう。

第12回

  • 内容 – ミシン会社がミシンを売るだけでは、消費者はミシンを使い続けることはできません。そこで大事になってくるのがミシンの修理業者です。ミシン修理業の仕事にはミシンを修理することとミシンを販売することに大別されます。このようなミシンの修理業者の仕事を説明します。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 今回の授業を参考にして、インタビュー・レポートにメンテナンスをどうしていたかを加筆して下さい。また、修理業者のホームページやブログを調べて、仕事内容のイメージを掴んで下さい。

第13回

  • 内容 – ミシンとともに歩んだ人生の例として、2人の事例を話します。1つは「台湾少女、洋裁に出会う : 母とミシンの60年」という本です。2つは担当者の妻のミシン生活と「アトリエ・レイレイ」の紹介です。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 今回の授業で説明されたミシン人生と照らし合わせて、今までまとめてきたレポートで書き直せる箇所は加筆や修正をしましょう。

第14回

  • 内容 – 第15回のレポート提出に当たって、パソコンのワープロソフト(マイクロソフトのワードを念頭に)の書式の説明を行ないます。
  • 準備学習 – ≪事後≫ 今回の授業で説明された書式で、今までまとめてきたレポートの形式を整えます。事前に、レポート本体をコピーして予備を作って下さい。本文が白紙になるのを避けるためです。

第15回

  • 内容 – レポートを提出してもらいます。提出時にレポート内容を簡単に口頭で説明してもらいます。一人あたりの時間は未定です(提出者数との兼ね合いで左右されます)。
  • 準備学習 – ≪事前≫ レポートの最終チェックを入念にして下さい。入力ミス、見出しのフォントや大きさの統一、題名の正確さ、表紙の学籍番号・氏名の明記、などなど。

準備学習

授業計画の各回準備学習を参照のこと。

テキスト・参考書(参考資料等)

テキスト

使いません

参考書・参考資料

鄭鴻生著『台湾少女、洋裁に出会う―母とミシンの60年―』 天野健太郎訳、紀伊國屋書店、2016年

台湾少女、洋裁に出会う:母とミシンの60年
このページは「週刊読書人」に掲載された書評記事です。同社許可のもとに転載しています。本書は「台湾人女性が洋裁と出会い、そして別れるまでのドキュメンタリー」である。その女性とは著者の母、施伝月(1918-2009)である。豊富な写真には訳者提供のものもある。

ミシンの世紀:https://sewingmachine.mobi/

ミシンの世紀
ミシンの歴史や広がりを紹介しています。 グローバルな旅を一緒に楽しみましょう。

モードの世紀:https://www.mode21.com/

モードの世紀について
モードの世紀はファッションやモードの世界史を紹介するサイトです。ファッションコラム、アートの歴史、カフェ日記に関する最高の記事をお届けしています。主題はファッション史を書きかえることです。そのために2つの洋服化という観点をふまえています。

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手作りチャイナ服のアトリエです♪

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成績評価

上述の「授業の到達目標」に到達しているかを次の要領で評価します。

【評価の方法】平常評価

【評価の内容】平常評価(レポート)

【評価の割合』(1)授業期間内のレポート2回 : 30%×2回(=合計60%)、(2)第15回提出の期末レポート : 40%。(1)と(2)を合計し100点満点から評価します。

(再掲)「授業の到達目標」

(1)ミシン所有者から色々とミシンの思い出話を聴き取る
(2)インタビューをつうじてミシン所有者の思い出を蘇らせる
(3)単語や語句のレベルでインタビューをまとめる
(4)講義の説明をつうじてインタビューの内容を膨らませる
(5)くりかえしインタビューを行なってレポートの内容を深く丁寧に書く

目標に準拠した評価(ルーブリック)

インタビューと授業で学んだ内容をまとめたレポートを3回提出します。それらのレポートが時間とともに深まっていったかどうか、その伸びしろや精度や文章量kによってルーブリックを担当者が作成します。

ルーブリックは授業時に配布します。暫定的に「授業の到達目標」の番号に対応させると、ルーブリックの方針は次のとおりです。

  • 【秀】加えて(5)
  • 【優】加えて(3)(4)
  • 【良・可】(1)(2)

伝達と指示

授業について

授業についてきて頂ければ、ミシンへの愛着から歴史まで幅広く学べます。

インタビューをつうじて、ミシン所有者やミシンをとりまく経済環境や歴史環境を知れます。ミシンをつうじてモードとファッションの世界を知れます。

分からないことや行き詰ったことがあれば遠慮なく尋ねて下さい。オフィスアワーは授業前後ですが、1時限ですのでできるだけ予約をしてください。場所は教室など。

欠席した場合

担当者のウェブサイト「ミシンの世紀」「モードの世紀」に授業関連の記事があるので、それを熟読して下さい。どの記事を読むべきか分からなければ尋ねて下さい。

アパレル工場見学

希望者がいらっしゃれば検討します。その際は交通費などの実費は自己負担して下さい。

大学生活について

  • 大学生の間に海外旅行や海外留学をして下さい。とくに留学を勧めます。社会人になると海外旅行は出来ても海外留学ができません。海外旅行は行く地域を増やしていって下さい。特定地域に固執するのは社会人になってからでOKです。本学は留学プログラムを用意しています。留学先は主にアジア・オセアニア圏です。短期留学と長期留学があります。詳しくは「留学プログラム | 国際交流センター」をクリックして下さい。
  • テーマは何でも良いので活字を読んで下さい。また、大学図書館は資産価値の高い施設ですから積極的に使って下さい。本や雑誌はもちろん、DVDやCDなども大学図書館や地域図書館を積極的に活用して下さい。

講義資料・関連資料の配布ページ

追って連絡します。

連絡事項

履修生の方へ

下のページでは私の授業(講義・演習)を紹介しています。

履修生の方はこれを読んで私の授業の雰囲気をつかんで下さい。

授業紹介:履修のメリット・感想・推薦図書・担当者情報
履修生の方へ : このページでは私の授業(講義・演習)を紹介しています。成績評価方法などは各大学・各科目のシラバスに記載した内容を優先して下さい。授業日誌や関連記事などの新着情報をフォローしてスムーズに学習してください。

大学時代にやってほしいこと

下のページでは、大学時代にやってほしいことや大学生活を楽しく送るコツのようなものを書いています。ぜひご覧になって興味深い記事と出会ってください。

https://www.mode21.com/tag/what-i-want-you-to-do-in-college/

モードの世紀ではとくに動画見放題のサービス利用海外留学・海外旅行を大学生に強く勧めています。簡単な紹介記事を書いているので、併せてご参照ください。

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