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「恋する惑星」を初めてみた感想:王家衛の映画と出会えた貴重な体験

「恋する惑星」を初めてみた感想:王家衛の映画と出会えた貴重な体験 日記
ウォン・カーウァイ監督「恋する惑星」 (c) 1999 Block 2 Pictures Inc. All Right Reserved.
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「恋する惑星」はアマゾンで買ったDVDで初めて見ました。原題の「重慶森林」から撮影場所は重慶市のジャングルかと思いましたが、画面に映る場所は香港。

フェイ・ウォン(王菲)が出演しているだけの理由で買ったのですが、それがウォン・カーウァイ(王家衛)との出会いにもなった貴重な体験でした。しかもブリジット・リントニー・レオンまで知ったのでラッキー。出演は、他に金城武(タケシ・カネシロ)など。

大まかな内容構成

大まかな構成は2つの恋物語。1つ目は刑事の金城と麻薬密売人の元締めブリジット。2つ目の恋物語は、ジュースやアイスを売っているお店の店員フェイと、恋人のスチュワーデスと別れた警官トニー。

いずれの恋も成就したともいえるし、失恋に終わったともいえます。何とでもいえるような、だから、切ないような。でもウォン監督の上手いところは、それを軽やかに楽しい雰囲気にさせること。

「恋する惑星」を初めてみた感想:王家衛の映画と出会えた貴重な体験

ウォン・カーウァイ監督「恋する惑星」 (c) 1999 Block 2 Pictures Inc. All Right Reserved.

驚いたこと

中でも一番驚いたのがブリジット・リンの扱い。30歳前後の美人女優で、キャリアも充分。他の映画でもバンバン主役に付いていた彼女が、インド人数名に麻薬の密輸を指示する役をしています。

といっても、女ボスではなくて後ろの黒幕に彼女も操られているのです。そのブリジット・リンが最初から最後までサングラスをかけ続けています。つまり映画だけでは彼女だということが分からないんですね。

大女優の顔を見せないまま作品に仕上げるという荒技。ブリジットのキャリアを知れば知るほど、恐ろしい起用の仕方をウォンがやっているんだということが分かります。

映画の内容はコミカルだったり少しせつなかったり。確かに、それまでのウォン監督の映画に比べて大人しくなったというのが印象ですが、ウォンの「暴力」は健在で、それがブリジットの起用に現れていたのだと私は感じました。

ブリジット・リンが最初から最後までサングラスをかけ続けています。

ウォン・カーウァイ監督「恋する惑星」 (c) 1999 Block 2 Pictures Inc. All Right Reserved.

フェイ・ウォンの無茶っぷり

それにしても、警官のトニー・レオンの部屋に無断で入って掃除をするフェイ・ウォンは可愛いです。トニーの前の彼女がスチュワーデスだというので、スッチーの制服を着てみたり、好きだったCDを密かに自分の好きなCDと入れ替えておいたり。もちろん、そのことに違和感を感じながらも気づかずにいるトニーにも笑えました。

ウォン・カーウァイの作品全てにいえることですが、原題どおり「重慶森林」というゴタゴタした印象。作品全体もそうだし、フェイ・ウォン自身の立ち居振る舞いもバタバタ。それに振り回されるトニー・レオンもスタスタ。

ポップな映画だけど全体的なトーンは暗いです。1990年代の香港も意外に、みんなが悩んでいて暗かったんだなぁと思いました。フェイ・ウォンも明暗入り混ぜた名演をしていることだけは理解できました。

この映画の楽しみ方を述べた記事もぜひご覧ください。

恋する惑星(王家衛の映画):錯綜した距離感を楽しむ方法
ウォン・カーウァイ監督作品から不思議な距離感について述べています。「恋する惑星」は狭く雑然とした重慶マンションとその周辺を舞台に5人がみせる束の間の恋。大きな物語を排除し、さまざまな笑いや切なさをワンシーンの威力に込めた新しいスタイルです。

アマゾンで「恋する惑星」のDVDを買ったりプライムで観たりできます。

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