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「王家衛的映畫世界」増訂版:ウォン・カーウァイ監督映画の教科書

香港電影評論學會編「王家衛的映畫世界」増訂版、三聯書店(香港)有限公司、2004年 書籍批評
香港電影評論學會編「王家衛的映畫世界」増訂版、三聯書店(香港)有限公司、2004年

本書はウォン・カーウァイ監督映画を全て取り上げ、監督や作品を論じたものです。

監督作品全体に対する総論、作品別の論文、そしてテーマ別の論文に分けたものです。写真がたくさんありますから、論文としてもエッセイとしても読めます。

ウォン・カーウァイ監督映画の教科書として一冊手元に置かれるのが良いかと思います。

初版、2004年版、2015年版があり、ここで紹介するのは2004年版と2015年版です(初版は知人に上げてしまったので…)

2004年版

正式な奥付は次のとおりです。

香港電影評論學會編「王家衛的映畫世界」増訂版、三聯書店(香港)有限公司、2004年

香港電影評論學會編「王家衛的映畫世界」増訂版、三聯書店(香港)有限公司、2004年

香港電影評論學會編「王家衛的映畫世界」増訂版、三聯書店(香港)有限公司、2004年:ISBN B07FJ5ZWN6

本書は香港の映画文化との関係からウォン・カーウァイ監督の作品を理解するための必読書といわれています。

1990年代から、ウォン監督は最も物議を醸している香港の映画監督ということはよく知られています。本書は香港電影評論学会(香港映画評論学会)が編集し、3つの異なる観点からウォン監督の作品の重要性と芸術性を分析しています。

第1部

第1部では、ウォン監督作品全体を総合的に扱って評価をしています。監督のテーマ、スタイル、特徴を明らかにしています。たとえば、

  • ウォン・カーウァイの作品にみる香港アイデンティティーとは何か?
  • ウォン・カーウァイの審美的なスタイルとは?

第2部

2部は個別作品について。

「いますぐ抱きしめたい」から当時の最新作「2046」までを個別に詳しくコメントしています。各作品の有益な参考資料となっていて、ウォン監督作品の成立とその背景に詳しくなれます。

例えば、李罩桃の論文はウォン監督の作品が海外でどう受容されていったかを論じています。邁克はウォン作品と越劇との関係に迫っています。また、蒲鋒はウォンの脚本家時代の作品を洗い出し、ウォン監督の将来の作品を読むための背景を教えてくれます。

第3部

第3部はテーマ別の論文を集めています。とくにスタッフを取り上げた論文が多いです。

ウィリアム・チャン(張叔平)とクリストファー・ドイル(杜可風)はウォン監督の最高のパートナーでした。本部は複数の論文から3人の長期的な協力関係を明らかにしています。また、潘國靈はウォン・カーウァイに対する上海からの影響を論じています。

2015年版

本書は2004年版から10年を経て刊行されました。

この10間にウォン監督は2つの長編映画「マイ・ブルーベリー・ナイツ」(2007年)と「グランドマスター」(2013年)を公開しました。また「楽園の瑕:終極版」(2009年)も公開し、いくつかの短編映画やコマーシャルも制作しました。

第3部には、2004年版と一部が重なりますが、トニー・レオン(梁朝偉)、レベッカ・パン(潘迪華)、マギー・チャン(張曼玉)、チャン・ツーイー(章子怡)たちの経歴や伝説なども盛り込んでいるようです。

2015年版を買うかどうか…そして日本で読めるウォン・カーウァイ関係本の紹介

本書2015年版は、2004年版をもとに構造と内容を再編成し、過去10年間の新作を新たに解説しています。

ですから、2004年版をもつ私としては悩ましいところですが、「グランドマスター」(2013年)の評価を観るために新しく買おうか検討いたします…。

この2015年版だけはアマゾンの日本サイトでも買うことができます。ただしキンドル版です。私は妻か知人に現物を買ってきてもらおうと思います。

Amazon.co.jp: 王家衛的映畫世界(2015年版) (Chinese Edition) 電子書籍: 香港電影評論學會: Kindleストア
Amazon.co.jp: 王家衛的映畫世界(2015年版) (Chinese Edition) 電子書籍: 香港電影評論學會: Kindleストア
  • 著:香港電影評論學會
  • 書名:王家衛的映畫世界(2015年版)Chinese Edition, Kindle版
  • 出版社:三聯書店(香港)有限公司(2015/1/5)
  • 販売:Amazon Services International, Inc.

また、日本で読めるウォン・カーウァイ関係本の紹介は5冊未満と乏しい状態です。

その中で私がお勧めするのは2冊。日本語文献ではこの2冊をもっておけば、「花様年華」までのウォン監督作品の基本情報から監督論や作品論までを楽しめます。他は要りません。

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