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小規模仕立業者の経営から読み解くファッションの社会経済史

出版社ページの「著者メッセージ」にて自著『近代日本の衣服産業-姫路市藤本仕立店にみる展開-』の面白みを紹介しています。

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ファッションやモードの歴史と洋服化

モードの世紀は新しいファッション史をめざして躍動感あるスタイルを描きます。
この記事は約8分で読めます。
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モードの世紀はファッションやモードの世界史をまとめたサイトです。

とくにヨーロッパや日本の動向を中心に、モードの歴史、世界のファッション、ファッション用語集、批判と理論などを論じています。

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ファッションやモードの歴史と洋服化

20世紀はファッションの時代やモードの時代でした。

21世紀になって、ファッションの歴史やモードの歴史は終了しました。

全てが選択肢になり、全てがコスプレになったからです。

これまで私は約20年間、モードの世紀を運営してきました。

長らくファッションの歴史を勉強してきた今、コロナによってグローバル化が一時停止し、ナショナルな社会生活やローカルな閉鎖生活に戻ったこの一年半、Instagramを中心にファッションやモードを私なりに考えました。

19世紀と20世紀の衣装にみる大きな違い

  • 衣服を着る主役が貴族層から民衆(民間層)へ変わった
  • 民衆の普段着がファッションになった
  • すべての普段着が洋服になった

モードの歴史やファッションの歴史からみると、20世紀の100年間で民衆の衣装がロングスカートやロングパンツからマイクロミニのスカートやパンツに変わったり、長袖からノースリーブに変わったり、胸が大きく開いてるものから胸を閉ざした旗袍のような立領のものがありました。

つまり隠蔽と露出をいったりきたりしました。

この歴史をふまえると、これ以上、ファッションは展開しないことになります。

民衆が超えられなかった露出の限界

隠蔽から民衆が解放されたはずでしたが、民衆は、街路や家外での裸体禁止という法律の壁を乗り越えることができませんでした。カメラマンやモデルたちに挑戦した者もいましたが…。

もしファッションが展開するとすれば、ポケットの形や襟の形や袖の形などにおいてです。しかし、これもまた、出尽くした感があります。

普段着すべてが洋服化

モードの世紀で繰り返し述べてきた普段着や民族衣装の洋服化も、20世紀モードの歴史に重なってきます。

着物も旗袍も洋服になりました。この点をくわしくとりあげたサイトが「着物ライフ」と「旗袍的新故事」です。

そして普段着だけでなくイベント衣装も洋服になりました。

イベント衣装に追いやられていた民族衣装の多くも普段着に代わり、イベント時に着る民族衣装は形骸化し、洋服の技術は必ず少し入っています。

また、イベント時でも洋服スーツと洋服ドレスでほぼ塗り固められるようになりました。

いまだにパリモードやフランスモードがあると信じる方々がいらっしゃいますが、奇特・危篤です。

いまだに「ここのディテールががががが」と仰る方々もいらっしゃいますが、聞いている方は「ズレテール」と思ってしまうのがオチ。

新しいと思う物には過去がつきまとい、永遠に変わらないと思う物には変化がつきまといます。みなさん、無駄なこだわりを諦めましょう。

すべては洋服になりましたが、洋服とは何かを誰も想像できません。これが歴史の終わりなのでしょう。

このようなことから、モードの歴史やファッションの歴史が止まりました。モードの終了です。

この観点から、つまり死者の観点から「モードの世紀」をリスタートしようと思います。2021年10月1日。

モードの世紀がサポートできること

モードの世紀が訪問者の方にサポートできることは、次のようなことです。

  • ファッションの歴史に関する本を探す
  • ファッション(流行)の歴史を調べたり勉強したりする
  • ファッションの歴史に関するレポートや論文を書く
  • 民族衣装の歴史や洋服化を考える

概要

主題と観点

モードの世紀の主題はファッションの歴史を書きかえることです。

そのために、2つの洋服化という観点をふまえています。日常着の洋服化民族衣装の洋服化です。

日常着の洋服化とは、私たちの普段着に洋服が増えたことです。これはよく実感されますし、いろんな研究が述べてきたことです。

旗袍の洋服化:1920年代から1950年代までの変遷」(外部リンク)という記事が示すように、民族衣装の洋服化とは民族衣装に洋服の要素が入っていったことを示します。

課題

主題を補なう課題は次の3点です。

  1. ファッション用語集…衣服の形態と言葉のズレに注目して、ファッション用語を説明。
  2. モードの歴史…人物・ブランドやトピックごとに、その歴史をわかりやすく説明。
  3. メディア批評…ファッションやモードを勉強するうえで役立つ書籍や映画などを紹介。

主題や課題をつうじて、新しいファッション史やモード論も展開しています(批判と理論)。

主題:2つの洋服化からみるファッション史

よく、国語辞典では、衣服は次のようにまとめられます。

洋服や和服など、からだをおおうもの。

林四郎監修『例解新国語辞典』第10版、2021年、76頁

このように、衣服を洋服と和服から説明しています。

服飾事典(ファッション辞典)では次のようにまとめられています。

からだのおもな部分をおおい、まとうものの総称。

田中千代著『新・田中千代服飾事典』同文書院、1991年、56頁

この説明では洋服と和服の区分がありません。でも、どこかに区分を入れないと説明ができないようです。

衣服は、洋服はもちろん、世界中の国や民族によって着られている民俗衣装のことをもさす。

田中千代著『新・田中千代服飾事典』同文書院、1991年、56頁

このように、衣服は洋服との関わりが強く、衣服の研究部門では、それを乗り越える説明ができないまま今を迎えています。いいかえれば、ファッション史は文化史の領域で漠然と印象が述べられてきたに過ぎません。

次の文章も漠然としたもので、どうして小袖だけで過ごすことができたか、現実感覚や歴史的な想像力が欠けていて、よくわかりません。

江戸時代は、身分や性別にかかわらず衣服の形式が小袖に統一され、意匠(デザイン)が差別化のための役割を担うことになった。

和装振興研究会 報告書 – 経済産業省、3頁

衣服が小袖に統一されたなら、江戸時代にズボン(袴)がなかったことになります。

この類は、衣服の形を簡単にすっとばす悪癖があります。

モードの世紀の主題

モードの世紀は、洋服や洋裁の普及を意識して記事を書いています。しかし、今までの研究をまとめなおし、衣服の形にも注目して、ファッション史に新しい光をあてている点が特徴です。

ファッション史の書き換えという主題を次の2点に分けています。

  1. 日常着の洋服化…洋服が世界中に拡散して衣服の近代化が起こった
  2. 民族衣装の洋服化…東アジア地域の民族衣装が洋服化した

ヨーロッパの洋服が世界に普及したことは誰でも言っています。モードの世紀は世界中の民族衣装が洋服になったことを指摘した点で斬新です。

ブリュノ・デュ・ロゼルの書いた、最も優れたファッション史の本「20世紀モード史」ですら、西欧モードの拡大を既製服産業の発展と植民地化と移動手段の発達の3点に求めているにすぎません。

日常着の洋服化

このテーマは「裁縫技術」の普及が基本です。他のカテゴリーでもたくさん述べています。

民族衣装の洋服化

東アジア地域の民族衣装に注目しています。

着物・旗袍・チョゴリ・アオザイなどの民族衣装は、それぞれ何らかの形で洋服化しました。

着物と旗袍の洋服化は、先にご紹介した「着物ライフ」と「旗袍的新故事」に詳しいです。

着物という民族衣装と和服の洋服化

近代化とともに日本は自分の古い伝統や風習を「道」として規格化していきます。その事例には柔術・撃剣・茶・花がよく知られています。装もしかり。1900年頃から和服は規格化し洋服になりました。

旗袍という民族衣装と旗袍の洋服化

世界の民族衣装のなかで最も激しく洋服化したのが旗袍です。一方で洋服は世界に散った衣装で、他方で旗袍(チーパオ)は世界が結集した衣装です。

課題

主題を実現させるのに必要な課題はトピック別歴史やファッション用語などの説明です。

映画、写真、雑誌、書籍などから丁寧に説明しています。

モードの世紀は具体的な課題を3点に設定しています。

モードの歴史を簡潔に示す

世紀単位や10年単位で時間を区切り、その期間に持っていたおしゃれの方向性や重要な人物・アイテムを明確にしています。

この課題は「モードの歴史」に展開しています。

ファッション用語を解明する

分かりにくいファッション用語やイメージしにくいアイテムを分かりやすく説明しています。

この課題は「ファッション用語集」に展開し、「スカート」「ドレス」「部屋着と下着」などのアイテムや、「シルエット」「スタイル」「裁縫技術」などの事項を説明しています。

このファッション用語集をまとめるときに、とくに意識したのが物としての衣服と名前としての衣服の区別です。モードの世紀が自負する点です。

役立つ書籍やオススメ映画を紹介する

写真資料の選別がしっかりした本や、文章中心の書籍でも説明が明解な本を紹介しています。

また、雑誌や書籍やインターネットからお勧めの写真や映画などを紹介し、丁寧な説明を心がけています。

この課題は「メディア批評」に展開し、下位に「写真批評」「映画批評」「書籍批評」を含んでいます。

終わりに

モードの世紀は映画、写真、歴史、雑誌、書籍などをもとに色んな記事を書いています。

あなたに合った面白い記事をみつけてください。

もし、誤字脱字や文意不明などを見つけられましたら、お問合わせ欄からご報告いただければ幸いです。

モードの世紀の設立経緯やヒストリー、詳しい関心や方針などはこちらをご覧ください。

関連 運営の経緯や方針

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