ヴォーグ

ヴォーグ Vogue は1892年にアメリカで創刊したファッション雑誌です。ファッション誌の代名詞になるほど有名な女性雑誌です。ヴォーグ は「流行や人気」の意味をもつことから、この雑誌は文字どおり新しい流行を先取りした流行雑誌ともいわれます。

ヴォーグ フランス版、2007年12月
モデル : シャルロット・ゲンズブール、撮影 : クレイグ・マクディーン『ヴォーグ』フランス版、2007年12月・2008年1月号(通算883号)、(En couverture, Charlotte Gainsbourg, photographiee par Craig McDean, Vogue, Paris, Decembre 2007/Janvier 2008, N.883)

ヴォーグ : 略史

ヴォーグは創刊から1950年代・1960年代までは高級志向が強く、ハイソサエティのための高級ファッション誌でした。60年代には得意の写真処理技術で前衛的ファッションを紹介しました。70年代以降はキャリア・ウーマン向けに社会的記事を増やし、80年代・90年代に大衆路線に入りました。

ヴォーグのカトリーヌ・ドヌーヴ

次の写真は『ヴォーグ』フランス版(1962年4月号)の表紙を飾った18歳のカトリーヌ・ドヌーヴ Catherine Deneuve です。このヴォーグ誌の表紙はオレンジ色に染まりあがって目立ちます。この年、マルク・アレグレ、ミシェル・ボワロン、ジャック・ポワトルノー、クロード・バルマという4人もの監督によって制作された映画『パリジェンヌ』(Les Parisiennes)に出演しました。カトリーヌ・ドヌーヴは『ヴォーグ』誌で40年以上の間に16回の表紙を飾り、インタビューに応えてきました。『ヴォーグ』フランス版公式サイトでは、この表紙を最も気に入っていると表明しています(Catherine Deneuve: Vogue icon | Vogue Paris)。私自身では確証できていませんが、この表紙はドヌーヴが初めて表紙となったヴォーグ誌だそうで、来ている衣服はクリスチャン・ディオール Christian Dior のアンサンブル(組み合わせ)、撮影はヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)とのことです(Vogue France (avril 1962), couverture d’Helmut Newton – Art & Mode Librairie Diktats)。

ヴォーグ フランス版、1962年4月号
カトリーヌ・ドヌーヴが表紙を飾った『ヴォーグ』フランス版、1962年4月号、コンデ・ナスト出版(Catherine Deneuve on the cover of the Vogue Paris April 1962 issue. Condé Nast via Catherine Deneuve: Vogue icon | Vogue Paris

ヴォーグの各国版

世界各国版があり、年間発行回数はバラバラです。かつては、フランス版はファッションだけでなく読物も多く教養面も含まれており、アメリカ版は各シーズンのコレクションの中からアメリカ的と思われるものを選び、ヒントを得て制作した作品を発表していたため、フランス版より一般向きでした。イギリス版は地味で、生地の紹介に多くの紙面を割いてきました。現在はフランス版とイタリア版は女性感覚のエレガントな洋服と、写真の美しさが非常に人気が高いです。さらに、イギリス版は、技術力の高いカメラ・ワークによって普通の服を芸術品のように磨き上げ、世界的に有名なファッション・カメラマンは、たいていヴォーグのイギリス版に寄稿経験をもちます。

ヴォーグ 中国版、2006年10月号
モデル : マギー・チャン(張曼玉)、撮影 : パオロ・ロベルシ『ヴォーグ』中国版、2006年10月号(Maggie Cheung, Photo by Paolo Roversi, Vogue, 2006.10)

最後に、1960年代から90年代までに刊行されていたヴォーグ誌の傍系をいくつかご紹介しておきます(60年代以前と2000年代以降はフォローできていません)。

  • 「ヴォーグ・オム」(Vogue Homme)…フランス・ヴォーグ社から出版される男性向けファッション誌。
  • 「ヴォーグ・ジョイエッロ」(Vogue Gioiello)…イダリア。「ヴォーグ」の宝飾品版。有名宝飾メーカーやデザイナーの新作や流行を紹介。
  • 「ヴォーダ・パターン・ブック」(Vogue Pattern Book)…アメリカ。スタイル画を中心にしたスタイル・ブック。かなり実用性が高く、スタイルの番号を申し込めばその型紙を送ってくれていました。
  • 「ヴォーグ・バンビーニ」(Vogue Bambini)…イタリア。「ヴォーグ」の子供服版。可愛らしさよりもファッション性を重視した子供服を豊富に掲載。
  • 「ルオモ・ヴォーグ」(L’uomo Vogue)…イタリア。「ヴォーグ」の男性版。衣装のページ比率が高い。スポーティ・カジュアルからニュー・フォーマルまで幅広い内容。

この記事の面白かった所や分かりにくい所を教えて下さい!

[投稿日]2017/04/01
[更新日]2017/05/24