サから始まるファッション用語

サイケデリック(サイケ)…1960年代に米国のヒッピーの間で流行した幻覚剤LSDの服用によって得られる、異常な感覚体験から生まれた用語。ファッションでは強烈な色彩や夢幻的な文様が特徴。サイケデリックはギリシャ語で、psyche(精神)とdelos(目に見える)の合成語。

サイバー・ルック…サイバーはサイバネティックス(cybernetics)から派生した語で「人工頭脳」の意。人工的で宇宙感覚をイメージするものの形容に使われている。

刺子織 – さしこおり…刺子(補強・保温・装飾のために、別糸を刺し縫いしたもの)に模して織った綿織物。経緯二重の厚地の織物(一重の場合も若干ある)。太い刺子糸を所々に加え、平織に織る。外観上、手刺しの刺子に似せている。経糸に太い刺子糸を加えたものを、特に「経刺」(たて二重織)、緯糸に太糸を加えたものを「緯刺」(または「よこ二重織」)という。本来の刺子と同様に、作業着・柔道着・足袋底などに用いる堅牢な織物。よこ刺し織は、地糸の経糸や緯糸とは別に、よこ刺し糸を浮かせて、刺子のような模様を織り出す。たて刺し織は、たて刺し糸で同様に織る。

サーティーズ・ルック…1930年代ルックのこと。男性では、広い肩幅、幅広のラペルや、ウェストを絞ったポールド・ルックともよばれるスーツ・スタイルが代表的。女性では、ロング&スリムのラインを特徴にした、女性らしく大人っぽいスタイルが典型。30年代のファッションは、様々な形にアレンジされてリバイバルしてくる。例えば、62年春夏のパリ・コレクションのヴィオネ調、68年春夏のボニー・ルックなど。特徴は、スリムでロングのフェミニン調である。サーティーズ・スター・コアフも紹介しておくと、こちらは、グレタ・ガルボやマレーネ・ディートリヒたち、1930年代ハリウッドの映画スターに見られた髪型のこと。セミロング・ボブを基本に、ウェーブとカールをあしらったもので、分け目が横に取られ、額の回りをウェーブで飾ったものが多い。コアフは、調髪を意味するフランス語「コワヒュール」が英語化した略語。30年代ファッションを代表する映画は、『俺たちに明日はない』(68 年)、『スティング』(74年)など。

サバイバル・ルック…過酷な気象条件や災害、戦争などから身を守り行動することを目的とした機能的なスタイルのこと。ヘビーデューティー・ウェア(激務に耐える機能的な服装)や迷彩柄を特徴としたアーミー・ルックなどが含まれる。

サファリジャケット…厚地の防水素材で、フラップ(ポケットのふた)をボタン留めする大きなパッチポケット、ウエストベルト付きの腰丈のジャケット。ショートパンツを合わせるのが一般的。サファリは狩猟・探検などへの遠征旅行を意味し、一九世紀後期アフリカヘ行った人々の服装に着想を得たファッション。一九六九年にイヴ・サンローランがサファリルックを発表した。

サボ…もともとは仏語で、木をくり抜いて作った靴、あるいは木底で租皮の靴。欧州の農民が履いていた。1940年代、70年代、90年代前半に流行。

作務衣…筒袖、腰丈の着物仕立ての上衣と、ゆったりしたズボン型の下衣に分かれた家庭着。もとは禅寺で憎が種々の労働(作務)を行う時に着たもの。

更紗…英語ではchintz、フランス語ではindienneと呼ばれる。更紗の語は、南蛮船によってもたらされた外来語で、「皿紗」「佐羅紗」とも書かれた。語源は明らかでない。独特の多彩な模様染めをした綿織物で、一般的には金巾(かなきん)に捺染した生地のことだが、更紗柄という色柄に特徴がある。最近では綿だけでなく、絹布、ポリエステル混紡なども使われている。用途は、ドレス、子供服をはじめ、布団側地、カーテンなどのインテリア・ファブリック、洋服地・和服地など。更紗柄は、布地全体を模様で覆うか、模様の残りの部分も地色で染めて、全体を隙間なく色で埋めたもの。普通、更紗柄は花鳥・人物を図案化したものや幾何学模様などがあり、色はくすんだ濃いものとされてきたが、最近では、草花模様などの明るい色目のものが多くなってきた。生地も、近年、ブロード、サテンなどが増え高級化が進んでいる。歴史的には、インドから世界各地へ伝えられ(インド更紗)、様々な変化形が生まれた。ヨーロッパでは17~18世紀に大流行した。また、インドネシアのジャワ地方で産出される伝統的な臈纈染め(蝋で防染)の更紗はバティック(ジャワ更紗 : batik)と呼ばれる。中国では、印華布、印花布、華布、花布とよばれる更紗が作られた。とくに、日本へは、インドネシアの更紗や中国の更紗などを経て、室町時代の末期に伝わり、堺、長崎、鍋島、天草などで和更紗として発展した。更紗の技法は、手描き、木版型、銅板型、蝋防染などが一般的だが、和更紗や印華布では、型紙を用いた摺り込みや、糊防染などの型染めも行なわれており、小紋染め、友禅染なども和更紗の一種。なお、インドやインドネシアの更紗には、金泥で金彩したものがあるが、これらは印金更紗と呼ばれる。

…綿、麻の糸や織物を純白にする工程、またはその製品のこと。生綿糸を漂白し純白にした場合は、特に晒糸ということもある。地方的に見ると、綿織物の知多晒、麻織物の奈良晒、野州晒は古くから有名。古くは、天日晒しや雪晒しなどが行なわれていた。前者は、河原や草の上に広げて水をかけ、日に晒す方法。後者は、麻布などを雪の上に広げて日に晒す方法。現代では、機械的、化学的な方法が主流となっている。すなわち、生地綿布や麻布を石鹸、ソーダなどの溶液で煮て、水洗いした後、紡績・製織工程中に付着した汚染物や糊を取り除き、晒し粉や過酸化水素水などで漂白し、繊維のもつ天然の色素を抜き去り純白に仕上げる。なお、晒糸(生綿糸)の場合、綛(かせ)のまま精練釜に入れ苛性ソーダ溶液で煮沸すると、繊維中の蝋質、脂肪質、蛋白質などの雑物が、全て石鹸化して水に溶ける。これを漂白粉溶液中に浸した後、白く晒されたのを見計らって取り出し、よく絞り、硫酸の希薄溶液中に浸し、清水で十分濯いで乾燥させる。

サンダル…足を乗せる板状の台と、それを足に結びつけるストラップやバンドからできた開放的な履き物。ヒールの高低には関係なく、足を覆い包まず甲の部分がほとんど露わになった履き物(したがって通気性がいい)を広くいう。履き物の中で最も歴史の古いものの一つ。原形は、古代エジプト時代から、ギリシア・ローマ時代にかけ履かれていた、動物の皮や木の板などを紐で足の下にくくりつけた靴。語源は、「板」を意味するギリシア語かラテン語といわれている。1970~80年代に、女性の夏の履物として定着。現在では、海浜で履く木やゴムで作られたヒールの低いビーチ・サンダルから、街で履くタウン用の婦人サンダル、パーティ用のハイヒールのイブニング・サンダルなど多様で、ミュールと同様、年間を通して履くものになった。1997年頃からは、男性用サンダルも増加し、街でサンダルを履くスタイルは、男性にも浸透。

サンディカ…パリ・モードの総元締「パリ・クチュール組合」の略称(パリ・クチュール組合 or パリ高級衣裳店組合(ラ・シャンブル・サンディカル・ド・ラ・クチュール・パリジェンヌ)=la Chambre Syndicale de la Couture Parisienne)。表記上「サンジカ」とも。〔詳細は「オート・クチュール : haute couture」をご覧ください。〕


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[投稿日]2017/02/17
[更新日]2017/05/13