著書紹介

ミシンと衣服の経済史 オンデマンド版 追記2

ミシンと衣服の経済史 オンデマンド版が刊行されました(思文閣出版の該当ページへ)。ISBNは「978-4-7842-7033-0」です。近年、学術書・専門書は売れない代名詞となっていますが、このような形で出版していただいたことに、思文閣出版に感謝しております。オンデマンド版とは受注生産による出版です。ご注文から納品まで2週間ほど時間がかかります。また、返品・キャンセルなどは不可になります。近年の出版事情を考慮して頂ければ幸いです。(2017年6月30日 追記)

岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』オンデマンド版
岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』オンデマンド版、思文閣出版 2017年6月(思文閣出版の該当ページへ

岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』オンデマンド版、思文閣出版 2017年6月(amazonへ)

著者・編者略歴(2017年6月現在)

いわもと・しんいち・・・1970年奈良県生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了、博士(経済学)。同研究科特任助教などを経て、現在、同志社大学経済学部嘱託講師ほか。専門は日本経済史。共著に日本経済史研究所編『東アジア経済史研究〈第1集〉―中国・韓国・日本・琉球の交流―』(思文閣出版、2010年)。論文に「ミシン国産化の遅延要因―特許出願の方向性に関連して―」『大阪経大論集』第67巻2号、2016年7月。「戦時期縫製業と経営体転換―兵庫県姫路市藤本仕立店の動向から―」『大阪経大論集』第66巻6号、2016年3月。「近現代旗袍の変貌―設計理念と機能性にみる民族衣装の方向―」『大阪経大論集』第66巻3号、2015年9月(簡約版)、ほか。書評に「鄭鴻生著『台湾少女、洋裁に出会う―母とミシンの60年―』」『週刊読書人』2016年12月9日号、6面。「塩谷昌史著『ロシア綿業発展の契機―ロシア更紗とアジア商人―』」『経済史研究』第19号、大阪経済大学日本経済史研究所、2016年1月、ほか。

追記1

『ミシンと衣服の経済史』オンデマンド版が今月に刊行されます(思文閣出版の該当ページへ)。内容には一切手を入れないことにしました。装丁は出版社側でオンデマンド版用のシリーズ風で統一的なものになるため、初版とは異なります。(2017年6月3日 追記)

ミシンと衣服の経済史

このページでは私が著した刊行物のうち、単独の著書(単著)『 ミシンと衣服の経済史 』の刊行経緯や詳しい目次を紹介しています。論文・研究ノート等、その他の活字業績はおよび口頭発表・口頭報告一覧は「researchmap」(外部サイトの研究者データベース)をご覧ください。

岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』思文閣出版 2014年7月
岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』思文閣出版 2014年7月(思文閣出版の該当ページへ

岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』思文閣出版 2014年7月(amazonへ)

A5判 328頁 ISBN:9784784217199、日本図書館協会選定図書、出版社の著書紹介ページ

著者・編者略歴(2014年7月現在)

いわもと・しんいち・・・1970年奈良県生まれ.大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了、博士(経済学).同研究科特任助教などを経て、現在、大阪経済大学日本経済史研究所研究員、同大学・大阪産業大学非常勤講師.専門は日本経済史.共著に日本経済史研究所編『東アジア経済史研究〈第1集〉―中国・韓国・日本・琉球の交流―』(思文閣出版、2010年).

初版出版時の日記

2014年7月に著書『ミシンと衣服の経済史』を刊行しました。装丁は妻がしてくれました。

ミシンは服だけでなく本や袋も作ります。ミシンと衣服は関係が有るような無いような…。そんな曖昧な関係の中、ミシンとアパレル産業が結ばれて突き進んだ点を本書は述べており、装丁のイラストは両者の関係を糸で繋いだイメージにしています。

出版社は文化史や産業史を数多く手がける京都の思文閣出版です。私の硬すぎる文章や分かりにくい文章に色々とアドバイスや提案をしてくださいました。感謝、感謝です。納品当日は出版社まで著書を受け取りに行きました。

大学院修士課程から10年間に調べてきたミシンとアパレル産業(衣服産業)を述べています。シンガー社を中心として米国製のミシンが世界中に広まるなか、近代東アジア、とくに日本に焦点を当ててミシンの影響とアパレル産業の実態を書きました。家では家事や内職のために、縫製工場では大量生産のために、世界中の男女から愛されたミシンと、アパレル産業の多様性に迫っています。また、衣服の消費にも目を配り、近代女性史や文化史の研究も取り込んで、洋服と伝統衣装とのかかわりにも言及しました。

よく衣服産業(アパレル産業)はつかみ所がないと言われます。本書では語義説明を丁寧に心がけています。

  • ミシンって?
  • ミシンはどれだけ普及したの?
  • ミシンが広まって衣服づくりはどうなったの?
  • 人々の服装はどう変わったの?
  • 縫製業ってよくわからない!
  • 最近の服はほとんど外国製だけど。

こういった疑問にすべてお答えいたします。ぜひ御一読ください。

なお、「あとがきと謝辞」では研究生活の苦労に触れつつも、学術書で許される限りのユーモアを入れています。そちらもご堪能ください。

著書に対する書評

  • 佐々木淳『社会経済史学』81巻4号、2016年2月~書評
  • 阿部武司・谷本雅之『経済史研究』第19号、2016年1月~書評
  • 廣田義人『経営史学』第50巻2号(2015年9月)~書評
  • 井上雅人『日本歴史』808号(2015年9月)~書評と紹介
  • 富澤修身「週刊読書人」(2014年9月12日)~紹介

〔岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』思文閣出版、2014年7月10日発行、A5判、328頁、ISBN : 978-4-7842-1719-9〕

ミシンと衣服の経済史
ミシンと衣服の経済史

『ミシンと衣服の経済史』目次

序章 問題の所在と本書の課題

  • 第1節 問題の所在―消費財と生産財― (1)ミシンの認知と初伝ルート(2)家事労働と家内労働―ミシンを通じた近代女性像とその問題点―(3)消費財と生産財―非工場におけるミシン―
  • 第2節 本書の課題と構成(1)本書の課題(2)本書の構成

第1部 ミシンの特質と普及過程

第1章 繊維機械としてのミシン

  • 第1節 繊維機械の比較(1)―開発時期と機械化内容―
  • 第2節 繊維機械の比較(2)―工場動力化率― (1)紡績機(2)力織機(3)
  • 第3節 ミシンの特徴 (1)高度な設置自由度(2)簡便性(3)広範な用途

第2章 ミシン多様化の意味

  • 第1節 米国ミシン会社とイノベーション (1)19世紀末米国ミシン製造業の進歩と停滞(2)シンガー社製とユニオン・スペシャル社製
  • 第2節 シンガー社製品の多様性 (1)データの概要とデータ処理(2)割当台数と機種数の関係(3)定番機種の傾向(4)定番機種以外の時期別傾向
  • 第3節 多様化と競争基盤 (1)作業面の基盤(2)回転速度の基盤(3)動力面の基盤とミシン進化の方向性

第3章 ミシンの東アジアへの普及

  • 第1節 シンガー社の対東アジア戦略 (1)1880年代の未開拓市場―シンガー社の対東アジア進出前史―(2)中国市場の難航と対日輸出策の浮上
  • 第2節 東アジアにおけるミシン普及 (1)日本列島(2)台湾(3)朝鮮半島(4)中国大陸(5)小括

第4章 近代女性の共時性と衣服商品化の波

  • 第1節 服を作る女性―裁縫教育と良妻賢母像― (1)20世紀前半女子教育にみる裁縫への関心(2)衣服生産と女性家族(3)上海の女学校授業科目(4)上海愛国女学の開校理念と裁縫教育(5)裁縫教育の意義と貨幣経済の理解
  • 第2節 服を買う女性―都市遊歩とモダン・ガール像― (1)衣服商品化―見える外衣と見えぬ下着―(2)百貨店形成(3)遊歩する女性―モダン・ガールと新女性―
  • 第3節 二重の洋服化―洋服の普及と伝統服の改良― (1)概要(2)東アジアにおける女性衣服の改良 第4節 衣服商品化の時間差 (1)第1 の波―衣服産業勃興の時間差―(2)第2 の波―ミシン普及の時間差と結果 ―

第5章 日本のミシン輸入動向と普及経路

  • 第1節 ミシン台数の推計とミシン導入の略史 (1)『外国貿易概覧』の概要(2)輸入台数と累積台数両推計値の算出法(3)全期間の動向と時期区分
  • 第2節 1883~1894年(第1期) : ミシンの初出 (1)ミシンの初出(2)外国製ミシンの動向―ドイツ製中心期―(3)衣服産業の動向―陸軍被服廠と洋服・洋傘工場―
  • 第3節 1895~1913年(第2期) : 足踏式ミシンの普及 (1)ミシンの認知(2)外国製ミシンの動向―ドイツ製から米国製への移行―(3)ミシン機種の動向―特殊ミシンと電動ミシンの初出―(4)衣服産業の動向―品目の拡大と輸出向メリヤス業の進展―
  • 第4節 1914~1937年(第3期) : ミシン普及経路の多様化 (1)外国製ミシンの動向(2)ミシン機種の動向―特殊ミシンの拡大―(3)衣服産業の動向―衣料商品化の拡大と輸出向メリヤス業の浮沈―(4)ミシン普及経路の多様化(5)ミシン導入の実質的完了(6)『概覧』以後の動向―日本ミシン製造業の成立―
  • 第5節 1937~1945年(第4期) : 輸入の途絶と国産の台頭 (1)国産ミシンの動向(2)衣服産業の動向―衣料商品化の拡大と戦時経済― 第6節 小括―ミシンと衣服産業― (1)足踏式ミシンの多様性(2)ミシンの累積

第2部 衣服産業の形態と展開過程

第1章 衣服産業の類型―規模と生産体制―

  • 第1節 衣料品部門産業化の概要と概念 (1)衣料品部門産業化の概要(2)衣服産業の概念
  • 第2節 全体動向―出荷額の推移と材料生地の傾向―
  • 第3節 規模別4類型の基準
  • 第4節 規模類型と諸工場 (1)大規模工場(2)中規模工場(3)小規模工場(4)家内生産
  • 第5節 規模の固定化 (1)工場規模の推移と規模の固定化(2)工場数および従業者数の推移

第2章 衣服産業の地域分布

  • 第1節 統計類の比較と『工業統計表』の概要
  • 第2節 府県数からみた分布類型 (1)分布類型の基準(2)分布類型と主要品目(3)品目別特徴
  • 第3節 小括

第3章 中規模工場の経営動向―藤本仕立店の生産体制と多品種性―

  • 第1節 藤本仕立店の概要 (1)創業から戦時統制期まで(2)販売例(3)顧客層
  • 第2節 生産体制―自家生産と委託生産― (1)自家生産(2)委託生産(3)設置ミシンの傾向
  • 第3節 取扱製品―多品種性と主力品の推移― (1)取扱製品の多品種性(2)多品種性の要因と織物業との比較(3)主要品目の推移と大規模顧客層の獲得(4)主要品目の取扱変化―戦時統制期─
  • 第4節 小括―安定営業の要因に関して―

第4章 製帽業の構造と展開―その多様性と工程間分業―

  • 第1節 製帽業の位置
  • 第2節 生産動向 (1)全体動向(2)専業工場と兼業工場
  • 第3節 製帽業の構造 (1)前近代からの広範な普及(2)主な帽子生地(3)工場規模と品種との関係
  • 第4節 品種別特徴と生産工程 (1)材料品種の整理(2)羅紗・セルヂ(3)麦稈(4)模造パナマ(5)フェルト
  • 第5節 小括

終章 ミシンと衣服の経済史―生産体制論と現代―

  • 第1節 ミシンと衣服の経済史 (1)近代日本におけるミシンの普及(2)衣服産業の特質―生産組織と工程間分業―
  • 第2節 現代―裁縫工場の外国移転― (1)20世紀後半日本のミシン利用と衣服産業(2)東アジアの裁縫工場(3)工程間分業の国際化 第3節 ミシンと衣服産業の先駆性

あとがきと謝辞、収録論文初出一覧、参考文献、図表一覧、索引(事項/地名/人名・組織名)

〔岩本真一『ミシンと衣服の経済史―地球規模経済と家内生産―』思文閣出版、2014年7月10日発行、A5判、328頁、ISBN : 978-4-7842-1719-9〕

[投稿日]2017/04/24
[更新日]2017/07/21