マタ・ハリ

劇場映画
この記事はPRを含みます。作品紹介のうち「あらすじ」と「見どころ」に若干の誇張表現があり、他の項目は正確または率直な表現にしています。
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第一次世界大戦下。パリの社交界に君臨するエキゾチックなダンサーで絶世の美女マタ・ハリは密かに連合国の工作員として活躍。

秘密文書を入手すべく、ロシアの将校アレクシスに近づき、燃えるような恋に落ちます…。

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マタ・ハリ

予告編はこちら。

  • 邦題:マタ・ハリ
  • 原題:Mata Hari
  • 製作国:米国
  • 公開年:1931年
  • 上映時間:89分

あらすじ

第一次世界大戦下。パリの社交界に君臨するエキゾチックなダンサーで絶世の美女、マタ・ハリは、密かに連合国の工作員として活躍。

秘密文書を入手すべく、ロシアの将校アレクシスに近付いたマタ・ハリは、燃えるような恋に落ちます。しかし二人の関係に嫉妬したロシアの陸軍武官シュビンは…。

キーワード

女性スパイ、マタ・ハリ、ダンサー

見どころ

  • マタ・ハリを演じたグレタ・ガルボの体格や脚の長さ。
  • 白黒で味わいにくいですが、衣装を担当したギルバート・エイドリアンが作ったガウンの数々。
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ファム・ファタル

グレタ・ガルボのポジション

1931年、パラマウント映画社はマレーネ・ディートリッヒのスパイ映画「間諜X27号」を公開。

これに対抗して、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー社(MGM)が公開したスパイ映画がグレタ・ガルボ主演の「マタ・ハリ」です。

「間諜X27号」は街の女がオーストリア諜報部に拾われてスパイにさせられたましたが、「マタ・ハリ」は冒頭からプロフェッショナルで高名な大スパイとして登場します。

いずれも、恋に身を焼き尽くして悲哀に終わる点では共通しています。

「マタ・ハリ」主演のグレタ・ガルボは、北欧スウェーデン出身の美女として、冷たい顔を買われてアメリカのハリウッド映画界で特異の地位を占めました。

彼女の役柄はつねに神秘的で、端麗かつ静かで悲劇的でもありました。

ダンサーかつスパイの「マタ・ハリ」は、スパイ映画としても悲恋映画としても十分に彼女を引き立てました。

ギルバート・エイドリアンの工夫

映画のほとんどの場面で、グレタ・ガルボは髪をアップにしています。

それもあって、ガルボの顔や体格に目がいってしまう効果が強まります。

グレタ・ガルボは、冒頭のダンス場面で薄めのガウンを着ています。

ガウンはゆったりしていて、裾を長く曳いています。

たまに露出される脚は実際以上に長く見え、ギルバート・エイドリアンは太腿を強調することで肉感を出させました。

その後の場面では、下半身にゆとりをもたせ、上半身はボディ・コンシャスに仕立てたロングドレスを何枚も着ています。

それらのドレスは衿元や胸元が大きく開いているので、露出した片方の肩に目が行ってしまいます。

エイドリアンはグレタ・ガルボの広い肩と高い鼻を同時に目立たせることで、かなり際だった表現をさせた訳です。

ドレスの多くは背中を丸出しにしたもので、マタ・ハリの仕事面での意志の強さがエロスと重なって迫ってきます。

また、顔全体に注目させるときは、襟を立てた巨大なコートを着せました。

太腿の重視や背中の露出とか、あれこれ分析しながらも、私は次のタイト・スーツに心と眼が奪われました。

このスーツは肩から背中にかけて切り込みが強く、後からみれば露出が高いのですが、この映画の中では比較的露出度が低い衣装です。

ワンピースかツーピースかも分かりにくいのですが、二の腕あたりには大きくゆとりを持たせていて、上半身と下半身のバランスを良くしようとしたエイドリアンの工夫の一つだと感じます。

下半身部分の素材がレザー(本革)なのかどうかも判断がつきかねますが、膝下には横にストライプを入れている効果について、縦縞だったら後方のスカート状の布と脚が反発しあうからかと想像します。

トリビア

  • 映画製作中、共演者のグレタ・ガルボとラモン・ノヴァロが不倫関係にあるという噂が流れました。これは事実ではありませんが、2人が強い友好関係を築いていたことは確かです。
  • ラモン・ノヴァロは、グレタ・ガルボとの身長差がスクリーン上で大きくなるように、ブーツに内蔵式のリフトを装着しました。
  • 映画のクライマックスで、マタ・ハリがシュービン将軍と対峙するとき、彼女は左手薬指に指輪をはめていましたが、急いで部屋を出てロサノフに出会ったとき、指輪はもうそこにはありませんでした。

キャスト

登場人物 出演者
マタ・ハリ グレタ・ガルボ
アレクシス・ロサノフ中尉 ラモン・ノヴァロ
シュビン将軍 ライオネル・バリモア
アンドリアーニ ルイス・ストーン
デュボア C. ヘンリー・ゴードン
カルロッタ カレン・モーリー
カロン アレック・B・フランシス
シスター・アンジェリカ ブランチ・フリデリチ
所長 エドモンド・ブリース
シスター・ジュヌヴィエーヴ ヘレン・ジェローム・エディ
コック・スパイ フランク・ライヒャー
発砲部隊の犠牲者3号 ミッシャ・アウアー
デュボアの補佐官 ウィリアム・ベイリー
エキストラ ロイ・バークロフト
検事 レジナルド・バーロウ
死刑執行時の少佐 フレデリック・バートン
イワン ハリー・コーディング
ギャンブラー セシル・カニンガム
大使補佐官 ゴードン・デ・メイン
レセプションゲスト ジャック・ディーリー
レセプションゲスト フレッド・ファレル
マダム・デュラン モード・ターナー・ゴードン
若い士官・マタの崇拝者 アンソニー・ジョウィット
パーティーゲスト イザベル・キース
レセプションゲスト キング・ロックウッド
レセプションゲスト エリック・メイン
シスター・テレサ サラ・パデン
ディシニャック レノックス・ポール
ジャック マイケル・ヴィサロフ

スタッフ

監督 ジョージ・フィッツモーリス
脚本 ベンジャミン・グレイザーレオ・ビリンスキー
アートディレクション セドリック・ギボンズ
衣装デザイン(ガウン) ギルバート・エイドリアン
ドローイング監督 ジョージ・フィッツモーリス
コンテ作画監督 アレクサンダー・トルボフ
この記事を書いた人
なむ

50代前半の既婚男性。元大学教員、現寺院職員。趣味は自転車遍路と映画・ドラマ視聴。詳細は名前リンクをクリックしてください。

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