リリー・ダッシェ : Lilly Daché

リリー・ダッシェ Lilly Daché は、1898年にフランスのベグレに生まれたファッション・デザイナー。1930年から50年代にかけて、帽子のトップ・デザイナーとして全米に令名をうたわれた。

婦人用帽子の店からキャリアをスタート。14歳で学校を卒えるとすぐに、伯母の帽子店、パリのキャロライン・ルブー、スザンヌ・タルボなどで、帽子作りの詳細を下積みから学ぶ。ジャン・デスプレと結婚後、1924年にニューヨークへ移住。製品をメーシー百貨店に持ちこんで販売した。

自分の店は、西80番街、ブロードウェイ、マディソン街などを転々と移したのち、最後に、東57番街に9階建てのビルを購入して拠点とした。そこには、ショールームやアトリエなど、販売・製作部門を集中させ、居住スペースも作って、活躍の基礎を固めた。当時の合衆国で、最も有名な婦人帽子屋となった。当店の目玉は、ドレイプを寄せたターバン、頭の天辺で形を作るふっくらした帽子、ハーフの帽子、従軍労働者向けの帽子(キャップ)、ロマンチックにひと固まりになった花形の色鮮やかなスヌード(髪をまとめるためのヘアネット式帽子)などだった。

1949年までに、自分の帽子に似合ったドレスもデザインし始めている。同時に、バッグ、ストッキング、ランジェリー、ラウンジウェア、手袋、靴下、ワイヤードなストラップレスのブラジャー、香水、メンズシャツ、ネクタイなども手がけた。デザイナーのロイ・ホルストン・フローイック、有名な美容師ケネスらが、ダッシェの下で働いていたことがある。

コティ社副社長の夫ジャンが1968年に退職すると同時に、リリーも1代で築きあげた事業から引退。1989年、フロリダのパームビーチで死去。

1940年、ニーマン・マーカス賞、1943年、コティ・アメリカ・ファッション批評家特別賞を受賞。


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[投稿日]2017/02/18
[更新日]2017/05/29