フから始まるファッション用語

ファクトリー・ブティック…ファクトリー・ブティックとは、製造工場(ファクトリー)自体が販売するブランド品。または、売場と工場を直結させ、顧客の二ーズに迅速に対応できる短期製品化システムにもとづいた販売形態。この形能を支えるためにコンピュータ・グラフィックス(CG)やコンピューター支援設計システム(CAD)などのハイテク機器の活用によって、顧客の要望に迅速に対応できることが特徴。クリックリー・オーダー・メード(迅速な注文服)の一手法として注目されている。

ファクトリー・ブランド…生産エ場が独自に、もしくはデザイナーと組んで企画・生産する大衆向けブランドのこと。

ファッション・コーディネーター…情報の分析、収集から、商品の企画、生産、販売促進まで、ファッションを取り巻くあらゆる分野で全体の調整を図る人。指導者としてのファッション・ディレクターと同義語としても使われる。

ファッション・コモディティー…日常着をべースとしながら、そこにファッション性を持たせたシンプルな普通服のこと。コモディティーは「必需品、日用品」。

ファッション・マップ…商品企画やフレゼンテーションにおいて、テーマに沿った色・柄・スタイル・素材の特徴などをビジュアルにまとめ、ひと目でイメージできる形にしたもの。

ファム・ファタル・スタイル…フランス語で「妖婦、男殺し」の意。男性を魅了するようなセクシーなファッション。一九五〇年代のマリリン・モンローなど女優のファッションが典型。

フィフティーズ(50’S)…第二次世界大戦からの復興を背景に新しい未来への希望が満ち溢れていた1950年代、ディオールに代表される全盛期のパリ・オートクチュールが世界のファッションをリードした。ドレスアップしたエレガントな着方が基本。

フェイクファー…模造毛皮。本物に比べて安価で手入れが簡単。また染色やプリントを大胆に楽しめるため、代用品としての意味から独自のものとして人気が出た。エコロジーへの関心の高まりも人気に拍車をかけた。

MADONNA DRESSES TO THRILL | BLENDBUREAUXBLEND\BUREAUX
マドンナ、スリルのための衣装 via MADONNA DRESSES TO THRILL | BLENDBUREAUXBLEND\BUREAUX

フェティッシュ・ファッション…フェティッシュには「迷信の対象、呪物、盲目的な崇拝物」などの意があり、フェティシズム(呪物崇拝)が極度になれば「性的倒錯」の意ももつ。ファッションでは、SM(サド・マゾ)やボンデージ系のいかがわしい官能的なルックスを指す。

フェルト…獣毛(羊、山羊、ラクダ、ウサギなどの毛)の繊維をシート状にし、縮絨(繊維がもつれ、からみ合って縮むこと)させて布状にしたもの。保温性があり、切り離しても端がほつれないので、様々な用途に使われる。

プチ・ソワレ…フランス語で「小さな夜会」のこと。派手で重々しいパーティー・ドレスではなく、気軽な夜の集いに着ていくようなさりげないフォーマル・ファッション。

プッチ柄…イタリア人ファッション・デザイナーのエミリオ・プッチ(1914-92)が、1960年代に発表したポップでサイケな柄。これを思わせる大柄で派手な配色のプリントが復活した。

ブティック…小さな店を意味するフランス語。語源は、オート・クチュールの店内にあり、既製服や香水その他の付属品を販売する部門のこと。今日では売り場面積の比較的小さい専門店を意味し、特定のデザイナーの作品や、ハイ・センスな既製服、服飾品、アクセサリーなどを販売する店のこと。ノート ブティックと聞くと、どこかおしゃれな雰囲気を感じる。ブティックの語源はオート・クチュールの店内の1コーナー。しかし、今は既製服を売っている小売店を指し、普通の服屋さんにも広く使われている用語だ。こういった用語にも、オート・クチュールがプレタ・ポルテ、さらには一般的な既製服にまで拡大解釈・変化してきた足跡をたどることができる。

プライベート・ブランド…略称「PB」。百貨店や専門店などの小売業者独自の商標。

フラジール…「壊れやすい、もろい」の意。ブランド用語としては、1993年春秋のパリ・コレクションに登場した傾向をテーマづけた用語。透ける素材や柔らかい色調、細いシルエットなどで、やさしく華奢なイメージを表現した、破壊調ファッションの新方向を形容。

フラッパー・ルック…夜の略礼服であるタキシードの着用を意味する。タキシードには黒の蝶タイを着けることから。これに対し、自のタイを着ける燕尾服着用の正装をホワイトタイという。

ブラックタイ…夜の略礼服であるタキシードの着用を意味する。タキシードには黒の蝶タイを着けることから。これに対し、自のタイを着ける燕尾服着用の正装をホワイトタイという。

フランチャイズ・チェーン…本部が加盟店にフランチャイズ(販売権)を与え、経営方法を指導・統制する契約によって成立するチェーン・ストアのこと。通常は本部と加盟店の間で売上の数パーセントがロイヤリティーとして本部に支払われる契約が取り交わされる。

ブランドブーム…ブランドとは品質、等級などを示す「銘柄、商標」という意味で、ファッションでは、特に高級な店や人気デザイナーの製品を指すことが多い。有名ブランドは、購買力を持つ消費者層に強力な広告宣伝を打つ。シャネラー(シャネル)、グッチヤー(グッチ)、プラダー(プラダ)といった熱狂的なファンを指す言葉も生まれた。しかし、大衆化した高級ブランドは、他ブランドとの均質化や品質、イメージの低下といった問題を常に抱えている。

ブランドミックス・ショップ…自店のコンセプトや対象顧客に合つたいくつかのブランドを選び、バリエーションによって一つのコンセプトを表現したショップの形態。一つのブランドのみを販売する「ワンブランド・ショップ」に対するもの。

ブランド・ロイヤルティー…銘柄忠誠度」の意。特定のブランドに対する消費者の愛顧、信頼の度合いを意味する言葉で、そのブランドの商品をどれぐらい買うかで示される。

フランネル…フラノが一般的。軽くて柔らかな紡毛織物で、経糸・緯糸とも紡毛糸を使い、平織か綾織で縮絨し、毛羽立てた生地。梳毛糸で織った場合は梳毛フラノという。スーツ、スラックス、背広、ユニフォーム、夜着などに用いる。綿織物の場合は、コットン・フランネル(綿ネル)といい、甘撚りの緯糸を打ち込み、片面ないし両面起毛を施した柔軟なものである。綿ネルは、経(たて)に20番単糸、緯(よこ)には甘撚りの8番・10番程度の単糸、あるいは20番の双糸を使用する。紡毛の場合と同じく平織か綾織。綿ネルの場合は、両面か片面をさらに針金で起毛する。肌着、寝間着、赤ちゃん用品などに利用。フランネルの呼称は、イギリスのウェールズ地方の言葉で、「gwlanen(ウールのような)」から来たといわれている。なお、ビエラというのは、毛50%、綿50%の混紡糸で2/2の右綾に織り、フランネル仕上げにした織物。綿ネルや毛織りのフラノとは違う柔らかさがある。

フリース…羊毛のこと。また、やわらかい、起毛仕上げの織物のこと。特に一九九三年に米国で開発された、ポリエステル製のペットボトルが原料の、ケバ立ちのある生地がこう呼ばれる。

プリーツ…古代エジプト以来用いられてきた、布を折りたたみ皺を作る技法。しばしばキルト・スカートなど、民族調に用いられる。20世紀初めのマリアノ・フォルチュニィ、現代では三宅一生のプリーツが有名。

フリー・マーケット・スタイル…ロンドンやパリのノミの市で売られているような古着、リサイクル・ウェアなどを使って、いかにも安物という感じに仕上げるスタイル。このノミの市のことを「フリー・マーケット」と呼ぶ。

プルミエール・ビジョン…毎年2回開催される国際的テキスタイル(織物、繊維・繊維素材)見本市の一つ。ここで提案されるトレンドテーマは業界に与える影響が大きいといわれる。

古着ファッション…古着を組み入れたスタイル。1970年代に流行し、90年代に再び浮上。自分だけの一着という考え方から、若者の間で古着が人気となり、古着の専門店は、駅ビルやデパートにも進出している。また、有名ブランドの服やバッグを扱うリサイクルショップも急増した。なお、リーバイスのジーンズや、オートクチュールをはじめとするブランドの古着などのように、高級感を出す場合には、ビンテージ(・クローズ)と呼ぶこともある。1960年代から70年代にかけて編まれた服飾辞典類では、「古着」が採用されていることはほとんどない(ビンテージ/ヴィンテージは若干みられるがヨーロッパの文脈が多い)。逆に80年代以降の辞典には、ビンテージ(ヴィンテージ)や古着という文字が見られ始める。この理由として考えられるのは、戦前はもちろんのこと、戦後も70年代までは、傷んだ服を再び縫い合わせたり、別の生地を重ねたりすることが一般的で、恐らく70年代に「新旧」の区分が明確になったことだろう。

プレス…仏語のアタシエ・ド・プレスの日本における短縮語で、広報・販売促進担当者。ファッション業界が、衣服だけてなく、流行という情報を提供することが重要となっている今日、プレス担当の果たす役割は大きい。また、プレスルームは記者会見室、展示室の意味も含めて広く使われる。

プレタ・クチュール…フランス語のプレタ・ポルテと、オート・クチュールの合成語。1976年にピエール・カルダンにより使われた。もともと手縫いを建前とするオート・クチュールに、プレタ・ポルテで採用されている機械縫いを一部導入し、工賃を安くし、オート・クチュールのポピュラー化を狙ったもの。大量生産のイメージがつよいプレタ・ポルテとの差別化を念頭にした用語で、オート・クチュールのメゾンがつくった高級感を強調したり、オート・クチュールを一般的に広める意味ももつ。

プレタ・ポルテ・デラックス…フランス語では「プレタ・ポルテ・ド・リュックス」。プレタポルテ(高級既製服)のなかでも、最も格調高い、ほとんどオート・クチュールに近いもの。一般的なプレタ・ポルテと区別するために使う。プレタ・クチュールとほぼ同義。

フレンチ・カジュアル…別名「パリ・カジュアル」。パリジェンヌの日常着でありながら、小粋なカジュアル・スタイル。知的で個性的、お金をかけずに流行を適度に取り入れている。

フロック・コート…ダブル・ブレストの膝丈のコートで、4つボタンか6つボタン型。衿に拝絹(はいけん)が付いている。拝絹は斜子織、琥珀織の絹地で黒染めが多い。19~20世紀初頭に男性の昼間の正礼装として用いられていた礼服で、黒白の縞ズボンを合わせてフォーマル用とされていた。昼間の第一礼装としての位置を保ったが、やがて簡略型であるモーニング・コートがこれに取って替わり、今では礼装用としてはほとんど着用されることがない。アメリカでは、俗にプリンス・アルバートとも呼ばれている。


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[投稿日]2017/02/17
[更新日]2017/05/29