ハから始まるファッション用語

バーズ・アイ…鳥の目のような白い小さな柄が織り出された梳毛織物。

ハイ・カジュアル…ワンランク上のカジュアル・ファッション。従来のものより上質でゴージャスな点が幅広い年齢層で支持を集めている。

パイソン…英語でニシキヘビなどの大きなヘビを指す。斑紋のあるヘビ皮が服飾製品に好まれる。パイソン柄を型押しやプリントで表すことも多い。

ハイテク素材…衣類の素材の大半を合成繊維が占める近年、多様な新素材が生まれている。中空糸の使用や特殊な表面加工によって既存の素材も常に軽く、丈夫に仕上げられるようになった。また、環境に配慮した再生繊維が注目されている。これまでドライクリーニングに出していたビジネススーツも、水洗いできるものが開発されている。

ハイ・ファッション…上流階級の人々が装う高級衣料。またパリのオート・クチュールなど、ファッション性が高く流行の最先端をいくもの。

ハイ・ブリッド…「雑種、異種配合、混合物、混成物」の意味で、ファッション用語では、異なる種類・趣向のものを組み合わせたファッション。異種類のものを組み合わせることで、意外性のあるファッションやウェアリングになる。クロスオーバーやフュージョンと、ほぼ同義。バイオ・テクノロジー(生物工学)が注目される時代を反映して生まれた用語。

バイヤー…流通業における仕入担当者。小売業でいうマーチャンダイザーのこと。一定の利益確保をめざし仕入れ活動を行なう人。コレクションで発表された作品が市場に出される際の中継者でもある。ファッション感覚と同時に市場に関する正確な情報を持ち合わせることが要求される。特に近年、国内でも急増しているブランドミックスのセレクトショップで、バイヤーの役割は重要。

ハウンド・ツース…犬の牙の意で、とがった形の格子柄、「千鳥格子」のこと。

箱売場…百貨店や葦販店での、箱型に仕切った売場のこと。他の一般商品と差別化を図るために作られ、インポートブランドやDCブランドを他の商品と区別し、高級感やそのゴンセフトをアピールするための陳列方式。

パシュミナ…ヒマラヤなどの山岳地帯に生息するヤギの柔らかい毛を使った織物。カシミアの一種だが、さらに細かい毛で織られたパシュミナは軽くて温かく、一九九〇年代後半に欧米で注目されるようになった。日本でも九九年冬、突然ブームとなる。発色がよいシルクとの混合製品は、オールシーズン使用ができ、人気が高い。

パターン…生地に用いられる柄(模様、図案)、または衣服製作のための型紙のこと。既製服製造のエ業用パターンとオーダーやホームソーイング用のパターンなどがある。

パッチ・ワーク…パッチとは「接ぎ合わせ、継ぎ当て」の意味。パッチ・ワークは色や形の違う小さな布片をいくつも縫い合わせ、大きな布や模様にすること。土台となる基布の上に布の小片を縫いつけてゆく方法もある(この場合アップリケと区別がつきにくくなることがある)。草、その他の材料が使われることもある。既製品に対した、手工芸風の素朴なファッションの定番で、手仕事の温かみを感じさせる手法として、刺繍やアップリケなどと共に注目を集めている。1980年代以降は様々な色柄のギンガム、インディア・マドラス、小柄のプリント柄などの端裂(はぎれ)を程よく縫い合わせ原反状にしたものや、布を一定の形に切り揃え、図柄もある程度統一的にしたものが市販されるようになった。主にキルト、枕地、ベッド・カバー、クッション、敷物、衣服などに用いられる。また、パッチ・ワークをしたかのように見せるプリント柄はパッチ・ワーク・プリントという。これはパッチ・ワークを念頭に捺染模様を予め企画してプリントしたもの。日本古来の伝統模様の陶片(とうへん)、つまり種々の色柄の陶磁片を混成した構図の染織模様に等しい。パッチ・ワークといえば新しい柄のように聞こえるが、古来から衣料にお金を費やせない人たちは服などを修理するときに必然的に「継ぎ接ぎ模様」を作らざるをえず、その柄の多様性を楽しんできた。したがってパッチ・ワークというと外来の「継ぎ接ぎ模様」を普通指すと考えられるが、意味するところは「継ぎ接ぎ」と同じでニュアンスが違うだけである。

バミューダ・パンツ…膝丈のパンツ。1930~40年代にかけて、代表的リゾート地だった大西洋西部の群島バミューダでは、女性が脚をあらわにすることが禁じられていたため、これを着用した。以後リゾートウェアとして定着し、男女ともに着用される。

パリ・コレクション(パリ・コレ)…デザイナーやメーカーが自作の新しい作品をパリで披露するファッション・ショー。パリ・クチュール組合(サンディカ)が組織する。1年に2回、春夏と秋冬のシーズンに分けて行なわれる。オート・クチュールでは、1月・7月、プレタ・ポルテは3月・10月、メンズは2月・7月。商品の販売のために、主にジャーナリストとバイヤーに発表され、新作をモデル(マヌカン)が着る。そもそもは、19世紀のオート・クチュールの創始者シャルル・フレデリック・ウォルトによって始められたが、定期的・組織的にに行われるようになったのは1910年代から1920年代にかけて。オート・クチュールの絶頂期1950年代には、パリ・コレクションによって世界中のモードが決定されるほどの威力をもっていた。プレタ・ポルテのショーがパリ・コレに含まれるようになったのは1973年からで、それ以降、プレタ・ポルテ部門のイベントも世界のモード・カレンダーの重要な一つとなった。プレタ・ポルテ主軸、あるいはプレタ・ポルテ専門のデザイナーには、高田賢三、カステル・バジャック、三宅一生、ティエリー・ミュグレル、クロード・モンタナ、ジャンポール・ゴルチエ、川久保玲、山本耀司、アズディン・アライア、ロメオ・ジリ、ヘルムート・ラング、マルタン・マルジェラなど、挙げればキリがないが、国籍に関わらずさまざまなデザイナーが作品を発表している。これにならって、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、東京などでも独自のコレクションの発表が行なわれるようになった。

ハリウッド・シネマ・スタイル…クラーク・ゲーブル、ハンフリー・ボガート、グレタ・ガルボなど映画スターの装いに影響を受けたファッション。

パリ・クチュール組合…パリのオートクチュールのクチュリエ(デザイナー)の同業者組合。この会員のみがオートクチュールと呼ばれる。年二回オリジナルの作品を発表すること、二十人以上の従業員を雇うことなどといった条件が義務付けられている。1992年、契約改正が行われた。通称はサンディカ。日本人では森英恵が会員。〔詳細は「オート・クチュール : haute couture」をご覧ください。〕

パール編…靴下編の場合、リンクス・リンクス、手編の場合、ガーター編、または両頭編ともいわれる。緯編(よこあみ)の基本組織(三原組織)の一つ。両頭針を用いて、表目と裏目のコースを交互に配列した編組織。平編の表目と裏目が1コースごと、交互に現われる。縦方向の弾力性が横よりも非常に大きく、耳まくれが起こらない。用途は、バルキー・セーター、ニット・シャツ、、子供用外衣、靴下など、幅広い。実際の編地では、大きく収縮するために、表目と裏目が重なりあい、全体が裏目のように見える(表裏の外観が同じ)。したがって、同じゲージ、同じ糸で編んだ場合、平編よりも、はるかに厚い編地になる。パール編機、つまり、同一へ意見に設置した2列の針床と、両頭針、および補助装置のジャックが備わった、特殊な横編や丸編の編機で編む。

バルドー・スタイル…髪型の一つで、長い髪の毛を緩くカールし、顔の周りを短い乱れ髪(もじゃもじゃの髪の毛)で覆うスタイル。一見無雑作でアンニュイな感じがする。フランスの女優ブリジット・バルドーによって、1959年に流行した。また、素足でパンプスを履くことをさす場合もあり、髪型と同じくラフなスタイル。

パレオ…仏語で、タヒチの女性が腰に巻く長方形のこと。転じて、腰巻風スカートを指す。水着の上に巻く布として定着し、1990年代末には、若い女性の一部で街着として取り入れられた。

バロック…17世紀のフランスを中心に栄えた芸術様式。「ゆがんだ真珠」の意味のポルトガル語(barroco)に由来する。曲線を多用し過剰装飾、強烈なコントラスト、幻想的な陶酔といった感動表現を特徴とする。この時代は男性の装いが最も華やかで奇抜で、ラングラーブ(スカート状の短ズボン)、かつら、羽根飾り、レースなどで装っていた。

ハンカチーフ…木綿、朝、絹などの四角い布で、用途に応じ、様々な材質やサイズがある。ドロン・ワーク、刺繍、組合わせ文字、縁飾りなどの飾りがあるものが多い。お手拭として使う場合は、特にハンカチと略すことが多い。実用本位のものと、アクセサリー的なものがあるが、中世から近世にかけて用いられた、婦人の頭布カーチフが手に持って使われるようになって、この名称となった。既に古代エジプトに存在し、ギリシア・ローマ時代には食事を手づかみで食べたので、それを拭くために使われた。西洋でハンカチーフが盛んに用いられるようになったのは、16世紀頃。当時は、絹や麻製の白物が使われていた。時には、色物や喪服用の黒いものが使われることもあった。18世紀には、それまでの正方形のものに加え、長方形、三角形、長円形などのものが現われたが、近年のものに比べ、一般的に大型で、手細工のレースの縁飾りや刺繍が施されていた。時には、宝石を飾った豪華なものもあり、これは、主に、上流階級の人々のアクセサリーとして利用された。1785年、フランス王妃マリー・アントワネットの出した通達により、種々の形をしたハンカチーフは、再び正方形に戻った。16~19世紀の婦人たちは、片手で掴むか下げるようにして持ったが、手袋と同様、服装の一部と見なされていた。男性にもアクセサリーとして用いられたが、17~18世紀にかけ、ジュストコールの裾に近い脇ポケットから、ハンカチーフを覗かせていた。背広の胸ポケットからハンカチーフを見せるという19世紀から風習は、この名残だろう。礼装の時には、必ず胸ポケット用のものを用いるが、20世紀中頃からは、日常でも、白麻や、ネクタイと対の絹のハンカチーフを飾ることも増えてきた。一般に、礼装用は絹、実用は綿が圧倒的に多いが、麻が用いられることもある。

パンク…英俗語で「はみ出し者」の意。1970年代の英国ロンドンを中心に、体制からはみ出した若者や失業者達がパンク・ロックを信奉し、独特のファッションで主張した。それは、鋲、メダル、安全ピンなどのアクセサリーを付けた黒の甚丁ジャンやパンツなどで、髪型は派手に染めて逆立てたり、一部だけを刈り上げにしたスタイルだった。以来、繰り返して登場し、20世紀後半のスタイルの一つとなった。

パンク・ファッション…悪魔的なメークアップ、鋲打ちの黒革のジャンパーや細いパンツなどで装う、反抗的で攻撃性のあるファッション。

パンタロン…フランス語でパンツ(ズボン)の総称。語源はイタリア喜劇で、道化役を演じた俳優パンタローネの衣裳の長ズボン。英語ではパンツ、トラウザーズ、またはパンタルーンズ(pantaloons)。(1)フランス革命(1789年)以後、キュロットに代わって着用された男性用のズボン。形は、細く脚部に沿ったものや、緩みをもった真っ直ぐなものなどがあり、以後、時代とともにトリコットのぴったりしたものや、踵に掛けるベルトが裾に付いたものなど、様々に変化して、脚衣として発達。(2)19世紀初期に女性のスカートの下に穿かれた下着用の装飾的なズボンのこと。1809年頃からフランスに現れ始めたという。ルーツは、イギリスのパンタレッツ。外衣としては、19世紀後期から次第に普及し、1970年代初めには、スラックスと区別した婦人用タウン・ウェアとして流行。日本では、特に1967年から70年代初期に流行した裾広がりのズボンをさす場合が多い。

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