セル:ser
フランス語のサージ、英語のセルジュ(ともに serge)から転じた語で、上質の毛織りで作られた和服用着尺地のこと。
梳毛糸を用いた平織りか綾織りの毛織物で、縞や格子柄が多く、単衣に仕立て、男女ともに用いられる(袴と着物)。袴地の場合はやや薄めに仕上げられる。
合いの季節(春から初夏、初秋)に使うもので、5月と10月によく着用されてきた。
明治時代にセルが和服地に加えられて以来、和服の単衣の仕立て方の一つとして定着(=セル仕立て)。70年頃からはウール仕立てとも呼ばれるようになった。
セル仕立ての特色は、印付けにチョーク、糸じるし、鏝(こて)などを使用する。また、ミシン縫いの場合は、糸は絹ミシン糸50番を用い、絎ける(くける)糸は絹縫い糸か羽二重糸を使う。襟肩あきには力布を付け、肩当て・居敷当ては付けずに、褄先(つまさき)を額縁にするなど、全て嵩張らないように仕立てる。
