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トロンプ・ルイユ:trompe l'oeil

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フランス語で、カタカナ表記上、トロンプロイユとも。「だまし絵」「見かけ倒し」が本来の意味だが、現実の模写、理念の模写など、遊び感覚だけではない意味もある。

ユーモア・ファッションの一種で、ニットウェア、Tシャツ、セーターによく見られる技法。ネクタイやセーラー・カラー、ベストなどのデザインを編み込み、あたかもそれが実物のように見せる。

他にも、襟や打合せを二重にして重ね着しているように見せたり、プリント・デザインによってレイヤード・ルックに見せたり、ポケットに品物が入っているように見せたりするなど、様々な工夫がある。

トロンプ・ルイユにはファッション用語としてもう一つ重要な意味がある。それは、ファッション傾向がデザインの変化として大きく変わる場合、その過渡的な扱いとして急激な変化の刺激を避けようとするデザインを指すことがある。

例えば、エルザ・スキャパレリが発表したセーラー服のように見える、胸に結んだボーを編み込んだセーター(1928年)、フレア・スカートの下にタイト・スカートを覗かせたもの(1949年春)、フル・スカートの下にパンツを覗かせたもの(63年春)、スカートのヘムラインを後ろ下りに斜めにカットして、前をミニ丈、後ろをマキシ丈にしたもの(69年春)、マキシ丈のスカートの中にミニ丈のスカートを覗かせたもの(69年秋)など。この意味でのトロンプ・ルイユは、特に、後期資本主義の到来とともに倫理が崩壊した先進諸国(日本やアメリカなど)の60年代・70年代に頻繁に見られた。

なお、トロンプ・ルイユ本来の意味を少しみてみると、「眼をだます」「錯覚を起こさせる」という意志が存在しており、特に絵画では、遠近法で奥行きを感じさせるルネサンスやバロック期の天井画が代表的。現代では、スーパー・リアリスム(英語でスーパー・リアリズム)がトロンプ・ルイユに近い。芝居の書割、東京ホテル・ニューオータニのレストラン「トゥール・ダルジャン」の偽階段などもトロンプ・ルイユだ。

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