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タータン・チェック:tartan check

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スコットランドの高原ハイランド地方で織られた色物の格子柄、またはその柄の綾織物。正確には、単にタータン、あるいはタータン・プラッド(タータン・プレード)という。スコットランド男性の民俗衣裳キルトで有名。

今日では、歴史的な経緯から離れて、タータンのような色物の格子柄を総じて、タータン・チェックとよぶ。タータンでスカートを作り、そのうちの一色を使って、セーター、ブラウス、ブレザー、コートなどを作って組み合わせるとお洒落。また、柄なので汚れが目立ちにくく普段着として便利。

なお、伝統的なチェック柄のタータンを保護・展開する動きもあり、スコットランド・タータン協会が、チェック柄の規格を定めて、模造の禁止に努めている。

本来は、紡毛か梳毛の毛織物で、経と緯が同色で同本数の多色使いの格子柄というのが特徴。現在では、木綿、人絹、合成繊維などでも作られている。タータンをコートのような肩掛け(=プラッド)として用い、下にキルトというスカートをはく。

歴史的にみると、タータン・チェックは、17~18世紀頃に完成をみた織柄で、大きく3つの使われ方があった。まず、クラン・タータンは、当時群雄割拠していたクラン(=氏族、一門、藩)とよばれる氏族の各家を示すために使われた軍装用。戦場で敵と味方を識別した。次に、チーフス・タータンは、領主とその家族だけが使う色柄で、三つ目のディストリクト・タータンは、自領土の牧童を見分けるための庶民用の色柄で、出身地を表わした。また、狩猟時にはハンティング・タータン、平時にはドレス・タータンといったように使い分けられていた。

クラン・タータン(clan tartan)の詳細は次のとおり。赤・黄・紺・緑・黒・白の6色のうち、2~6色を配合して、縦横の太い数本の縞を組み、それに細い線条の格子を大きく配する。綾織が多く、時には平織もある。

格子の規格、色、配色には、クランの系譜に応じた取り決めがあり、現在伝わる基本柄は、171種にのぼるといわれる。飾章・紋章として、主に、儀礼、狩猟、戦争といった非日常的な場合に用いられた。軍装としては、戦時に敵・見方の区別がしやすいというメリットがあり、プラッド(肩に掛け、コートや野営で寝具として使えるもの)とスカートに、所定の色柄のチェック柄を使った。

なお、日本の家紋と比較されることが多いが、クラン・タータンの場合は、分家した者や戦功のあった者に、独自の新しい柄を与えるのが習慣だった。

さて、色物の格子柄をタータンをよぶからといって、スコットランドで発明されたということではない。既に、古代ローマの初期には色糸を用いた格子柄の毛織物、つまりタータンが存在したといわれている。一般的に広まったのは、スコットランドで民俗衣装(ハイランド・ドレス)として重んじられるようになり、19世紀末に、タータンを旅行服・リゾート服としてヴィクトリア女王が着用した頃のこと。

また、タータン・チェックが世界中で有名になったのは、1949年のこと。この年、テルファー・ダンバーというタータンの収集家が、イギリスのブード・ハウスやエディンバラなどで、自分のコレクションを公開したのがきっかけで、各国のデザイナーたちが関心をもち、服地に取り入れはじめた。彼らが特に注目したのは、スコットランド兵のキルトのように、大きめなタータンでも襞(ひだ)をたたむことによって、表面には模様が小さく現われ、歩くにつれて襞が開き柄に変化が見られる点だった。

最後に、タータン・ストライプとは、タータン・チェックを構成している経糸をそのまま用い、縦縞を表わした織柄のこと。多彩で変化に富んだスポーティな柄で、ブレザー地によく使われる。

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