さらさ(更紗):chintz
イギリスではチンツ、フランスではアンディエンヌと呼ばれる。更紗の語は、南蛮船によってもたらされた外来語で、「皿紗」「佐羅紗」とも書かれた。語源は明らかでない。
独特の多彩な模様染めをした綿織物で、一般的には金巾(かなきん)に捺染した生地のことだが、更紗柄という色柄に特徴がある。最近では綿だけでなく、絹布、ポリエステル混紡なども使われている。用途は、ドレス、子供服をはじめ、布団側地、カーテンなどのインテリア・ファブリック、洋服地・和服地など。
更紗柄は、布地全体を模様で覆うか、模様の残りの部分も地色で染めて、全体を隙間なく色で埋めたもの。普通、更紗柄は花鳥・人物を図案化したものや幾何学模様などがあり、色はくすんだ濃いものとされてきたが、最近では、草花模様などの明るい色目のものが多くなってきた。生地も、近年、ブロード、サテンなどが増え高級化が進んでいる。
歴史的には、インドから世界各地へ伝えられ(インド更紗)、様々な変化形が生まれた。ヨーロッパでは17~18世紀に大流行した。また、インドネシアのジャワ地方で産出される伝統的な臈纈染め(蝋で防染)の更紗はバティック(ジャワ更紗:batik)と呼ばれる。中国では、印華布、印花布、華布、花布とよばれる更紗が作られた。
とくに、日本へは、インドネシアの更紗や中国の更紗などを経て、室町時代の末期に伝わり、堺、長崎、鍋島、天草などで和更紗として発展した。
更紗の技法は、手描き、木版型、銅板型、蝋防染などが一般的だが、和更紗や印華布では、型紙を用いた摺り込みや、糊防染などの型染めも行なわれており、小紋染め、友禅染なども和更紗の一種。なお、インドやインドネシアの更紗には、金泥で金彩したものがあるが、これらは印金更紗と呼ばれる。
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