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キルティング:quilting

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表布と裏布の間や皮革の間に、綿、毛、毛糸、羽毛、ウレタンフォームなどを詰め、3層がずれないように、表から、装飾的な模様を描きながら留める技法、あるいは、その技法を応用した作品をいう。模様には、ランニング・ステッチ(ステッチ留め)、刺子縫い(さしこぬい)などが施される。部分的に、一部に芯を入れて模様を浮き上がらせることもある。保温性に優れている。

防寒性(保温性)、護身性により、部屋着、布団(洋布団、羽毛布団など)、カバー類、スキーウェア、バッグ、ベビーウェア、クッション、室内履きなどに用いられる。

技法としては、前面に詰めものをするものと、模様の部分だけ詰めものをするものがあり、以下のような種類がある。パッチワーク・キルティング(アップリケ・キルティング、アメリカン・キルティング)、イタリアン・キルティング、イングリッシュ・キルティングなど。

キルティングは、紀元前200年頃、中国やチベットなどで防寒用として生まれた。その後、7世紀のサラセンの騎士が鎧の内着に用い、これが12世紀の十字軍によってヨーロッパに伝わった。

優れた保温性ゆえ、16世紀までは、室内装飾や男性の衣服に、刺繍と併用して用いられ、各国・各地域独自のものが生まれていった。17世紀には、女性の服装にも取り入れられるようになり、特に、表側のスカートの前を三角形に切り開いて覗かせるペチコートには、見事なキルティングの技法が見られる。

これは、ロココ・ファッションの一環で、パニエを着けた上に、フランス語でいうジュポン(ペティコート)を着て、その上にドレス(仏語のローブ)を着る。ローブの前のスカートが大きくA字形に開いていて、その下からペティコートが見えるという仕組みになっていた。ペティコートの場合、キルティングした美しい色の絹のサテン製が主に使われた。

19世紀には、ベッド用品、寝具類などにも応用されるようになった。日本では、第2次世界大戦後、化繊綿が普及してから、急速に利用されるようになり、高度な技術をもつキルティング用機械(キルター)による生産も活発になった。

キルティング・コートは、2枚の布の間に、羽毛、羊毛、綿などを入れ、幾何模様を刺子縫いにしたキルトで仕立てたコート。羽毛は高価なので用いられることは少なく、通例、軽量の合繊綿と、防水したナイロンやポリエステル、木綿などの布が用いられる。保温性に富むため、スキー、狩猟、釣りなどの冬期の戸外スポーツやレジャー、あるいは、学生の通学用や屋外工事・作業用に着られることも多い。

なお、キルティングを施した木綿地のバッグは、キルティド・コットン・バッグという。キルティングしたパンツは、キルティド・パンツ。これは、スキーウェアとして従来から着用されてきたが、1976~77年秋冬のパリコレクションで、スポーツ・ルックとして、カステルバジャックがスポーティな街着として発表して以来、外出着としても利用されることが増えた。また、85~86年秋冬のコレクションでは、ロココをテーマに取り上げたゴルチエのキルティング・スカートが有名。

キルティング・バッグは、キルティングされた素材を用いたバッグ類のことで、シャネル・バッグが代表例。

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