ハンカチーフ:handkerchief
木綿、朝、絹などの四角い布で、用途に応じ、様々な材質やサイズがある。
ドロン・ワーク、刺繍、組合わせ文字、縁飾りなどの飾りがあるものが多い。お手拭として使う場合は、特にハンカチと略すことが多い。
実用本位のものと、アクセサリー的なものがあるが、中世から近世にかけて用いられた、婦人の頭布カーチフが手に持って使われるようになって、この名称となった。
既に古代エジプトに存在し、ギリシア・ローマ時代には食事を手づかみで食べたので、それを拭くために使われた。西洋でハンカチーフが盛んに用いられるようになったのは、16世紀頃。当時は、絹や麻製の白物が使われていた。時には、色物や喪服用の黒いものが使われることもあった。
18世紀には、それまでの正方形のものに加え、長方形、三角形、長円形などのものが現われたが、近年のものに比べ、一般的に大型で、手細工のレースの縁飾りや刺繍が施されていた。時には、宝石を飾った豪華なものもあり、これは、主に、上流階級の人々のアクセサリーとして利用された。
1785年、フランス王妃マリー・アントワネットの出した通達により、種々の形をしたハンカチーフは、再び正方形に戻った。16~19世紀の婦人たちは、片手で掴むか下げるようにして持ったが、手袋と同様、服装の一部と見なされていた。
男性にもアクセサリーとして用いられたが、17~18世紀にかけ、ジュストコールの裾に近い脇ポケットから、ハンカチーフを覗かせていた。背広の胸ポケットからハンカチーフを見せるという19世紀から風習は、この名残だろう。
礼装の時には、必ず胸ポケット用のものを用いるが、20世紀中頃からは、日常でも、白麻や、ネクタイと対の絹のハンカチーフを飾ることも増えてきた。一般に、礼装用は絹、実用は綿が圧倒的に多いが、麻が用いられることもある。
