ギャルソンヌ・ルック:garconne look
ギャルソンヌはフランス語のギャルソン(garcon、男の子)を女性形にした新しい単語で、男の子のような娘の意。フランスの作家ヴィクトル・マルグリット(1866~1942)の小説『ラ・ギャルソンヌ』(1922年刊)が由来。以後、一般に男性風の女、職業婦人、ウェイトレスなどの意となった。
服飾でいうギャルソンヌ・ルックとは、1920~26年ごろの流行を支配した、シンプルで活動的なファッションをさす。少年や男性風なスタイルをさし、短く刈ったウェーブのない髪型による小さな頭部、ほっそりとした直線的シルエット、平らな胸、ルーズ・ウェスト、ズボン、ショート・スカート、シャツ・ブラウス、テーラード・スーツ、ネクタイの導入と、複雑な装飾の除去などが特色。化粧も薄い。
このルックは、20'Sルック(20年代ルック)の代表的なスタイルでアール・デコとの関連が強い。第1次世界大戦中、社会進出を余儀なくされた多くの女性たちの新しい生活習慣を背景として登場し、戦後は、従来とは異なった新鮮な魅力によって流行した。その後、1927年にはスカート丈が伸びはじめるなど、女性らしさの復帰がみられた。また、1970年代中ころにもファッション界で話題になった。
ギャルソンヌ・ルックの代表的なデザイナーにはパカン(パキャン)、ランバン(ランヴァン)、ヴィオネ、シャネルらが挙げられる。
なお、ギャルソンヌ・スタイル(garconne style)は、ヘア・スタイルに限定して用いられることが多く、ギャルソンヌ・ルック同様1925~30年ごろに大流行した、断髪スタイル。マニッシュ・ボブ(mannish bob、男性のようなボブ)ともいわれ、今日のボーイッシュ・ボブの感じにあたるヘア・スタイルである。
書籍情報
- La Garconne. Wandlungen einer literarischen Figur. Julia Drost, Wallstein, Goettingen, 2003.
- こころはいつもギャルソンヌ-私とミカの店の物語 藤原美智子、グラフ社、1990年。
- ココ・シャネル-ファッションデザイナー こんな生き方がしたい 実川元子、理論社、2000年。
- ココ・シャネル-悲劇の愛 ソフィ・トゥルバック、集英社、1998年。
- シャネルの真実 山口昌子、人文書院、2002年。
- シャネル-スタイルと人生 ジャネット・ウォラク、文化出版局、2002年。
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