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クリノリン:crinoline

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クリノリン19世紀半ばに大流行した、スカートをピラミッド型に丸く大きく膨らませるための下着の枠と、そのために使われるアンダースカート(ペチコート)のこと。クリノリンを使ってスカートを大きく膨らませたスタイルはクリノリン・スタイルといわれる。

当初は、アンダースカートに張りを持たせるため、クリノ(馬毛)をリノ(麻)に織り込んだ織物(本来のクリノリン)が用いられたので、このように呼ばれる。

「クリノリン時代」ともいわれる最盛期は1850~70年代で、ナポレオン第2帝政期(48~70年)にほぼ重なる。当初は、針金や鯨の髭などを使い、提灯の骨組みのように円く輪(フープ)を組んだものが多かったが、後に、藤づる、針金、ぜんまい等のフープとなった。

第2帝政期とは、第1帝政期ムードの復活と、18世紀のブルボン王朝への憧憬によって、新ロココ・スタイルが流行した時代。クリノリンには、コート代わりに大きな正方形全面に柄のついたカシミア・ショールを合わせるのが一般的だった。

大きく広がったスカートは束縛的な意味と同時に優雅さをもっている。活動的だが均一だった戦中ファッションに飽き飽きしていた第二次世界大戦後の女性たちに対し、クリスチャン・ディオールが発表した「ニュールック」はクリノリンの再来だった。直後の1950年代にはクリノリンを短くした落下傘スカートも流行した。

また、1980年代にもクリノリン・スタイルが再来。82年春夏のティエリー・ミュグレルの下着ルックのパステル・クリノリン、86年春夏のヴィヴィアン・ウェストウッドの人形ルック(ルタンゴトの下にクリノリン)、ジャンポール・ゴルチエのシュレンマー風、ニットのクリノリンなどが典型だ。

現在では、寒冷紗(かんれいしゃ)という張りのある強め(こわめ)の布地などを使って、同じ効果を出す下着をこのようにいうことがある。

なお、19世紀のクリノリンに相当する、18世紀のロココ時代の「枠」はパニエとよばれ、16~17世紀のヨーロッパ全土で見られた「枠」はファージンゲールという。

※写真は、Cage Crinoline - Making a Cage Crinolineからお借りした。

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