私は資本主義を憎む。
ゼミ発表が終わり、いくつもの枝が伸び伸びと広がる一本立ちの桜をデジカメに撮す。
午後8時に恋人?に送る。
案の定、週初めの月曜日だから頭痛がすると、会社のトイレから直ぐに返事。そろそろ着替えて帰ると言う時刻は、当然にも午後8時。
発表が終わったので近所の中華で天津飯とチンジャオロースを食べる。食べ終わった後、店内で急に涙が込み上げてくる。
慌てて帰宅し、台所にうずくまって泣きじゃくる。
午後8時のサービス残業、これを彼女は何百回してきたのだろう。誰にも泣けずに一人で泣きながら、何百回と残業をこなしてきたのだろう。
欧米に追いつけ追い越せと、日本が開港後に資本主義化して140年が経とうとしている。この間、経済や文化の面で様々な展開が見られたし、便利な商品やその合理的な製造法は無数に開発されてきた。
そう、僕たちは「便利な生活」になったはずだった。
しかし、労働時間は減ったのか。1920年代の「女工哀史」は今でも存在するではないか。
僕たちやその祖先は、この140年間で何をしてきたのだろう。マルクスのいう4時間労働の楽園は到来したのか。
僕は「生産の効率化」を図りつつ労働時間が減少しなかった、この140年間の日本の資本主義を憎む。いったい、誰が幸せになったのか。
そして、恋人の今を、ただ見守ることしかできない僕の状況と過去をも憎む。自分に定職があれば、、、もっと早くから研究中心の生活に望んでいれば、、、。
僕は自分の過去を後悔はしない。ただ、憎むだけだ。
恋人から買って貰った部屋着から、恋人から買って貰ったパジャマに着替え、寝る。
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