モードの世紀 > ファッション書籍 > 生活史・文化史 > 

パリの仕組み―ファッションで頂点を保つ理由がここにある



本書の概要・感想

ブランド王国,パリ川村由仁夜『パリの仕組み―ファッションで頂点を保つ理由がここにある』日本経済新聞社、2004年。

単なる都市名ではなくブランド名としても機能しているパリが、現在の位置に至った経緯と仕組みをたどりながら、日本人デザイナーがパリ・ブランドを必要としながら、フランスのファッション関係者も、異質で話題性のあるデザイナーを常に必要としている。

98年から04年にかけて、パリ、ニューヨーク、シドニー、東京で行なったファッション関係者200名近くに対するインタビューや、パリコレ見学、街や店舗の観察などのフィールド・ワーク・リサーチに基づく。

  • 「パリ」を利用する若手日本人デザイナーたち
  • 世界が注目する日本のストリートファッション(クリエーティブな日本のストリートファッション誌、パンクファッションと類似)
  • SPAとインディーズブランド(ショップ業態の複合化)
  • 非主流から主流へ─インディーズブランドのパリコレ参加(カリスマブランド「アンダーカバー」の高橋盾、「和」と「かわいさ」を武器に─丸山敬太、パリから東京へ─田山淳朗、素材へのこだわり
  • 付加価値とイメージづくりが目的のパリ
  • ファッションの戦場「パリ」
  • ルイ十四世とファッション文化の幕開け(十七世紀のファッションリーダー─ルイ十四世)
  • 宮廷に仕えるギルドの仕立て職人
  • ファッションを発信する媒体
  • 一八六八年のファッション制度改革(ファッションデザイナーの始まり、婦人女児クチュール・コンフェクション組合の設立、オートクチュールの社会的意味)
  • 一九一一年のパリ・オートクチュール組合の設立(技術的観点から見るオートクチュール、服の生産からイメージの生産へ移行、イメージと利益追求のバランス)
  • フランスファッションの浮き沈み(第二次大戦後のオートクチュール業界の復活)
  • コルベール委員会の結成(香水はデザイナーの成功の象徴)
  • ファッションの民主化
  • 一九七三年に設立─オートクチュール・プレタポルテ連合協会(プレタポルテとファッションの民主化))
  • オートクチュールとプレタポルテ─中間のデミクチュール
  • ハイカルチャーとポピュラーカルチャー
  • パリコレの役割(公式リストの社会的な意味)
  • ファッションのジャーナリストの力(編集者とジャーナリストの異なる役割、広報担当者の威力)
  • フランス文化省の若手デザイナー育成部門
  • ファッション関連の展示会と見本市
  • ファッションを守る法律(法律が守るデザインの著作権)
  • パリとニューヨークの違い
  • ファッション文化を守るオートクチュール・プレタポルテ連合協会
  • 「パリ」を制した日本人デザイナー
  • プレタポルテを組織化する動きに乗る(フランスのファッション制度を利用、フランス人による経営と日本人によるデザイン)
  • パリ・オートクチュール組合への入会と特権(日本での成功と海外への投資、変わりつつあるオートクチュール)
  • 常識破りの革新的なファッション戦略(「日本人アバンギャルドファッション」の成立、マーケティング戦略としての常識破り)
  • 「デザイナー」から「アーティスト」へ
  • 「パリ」ブランドが与えてくれる「才能」
  • デザイン教育の免状に取って代わる「パリ」(ファッション教育の必要性、技術者とイメージメーカー、川久保玲のデザイン方法)
  • 「日本人」という名のアウトサイダー
  • 日本人デザイナーのネットワーク
  • 日本のファッション制度の未来
  • 共同でつくり上げるファッションの「箱」
  • 日本のファッション企業団体の力不足
  • 日本の甘口ファッション評論家
  • 欧米人デザイナーを好む日本企業
  • アジアのファッションの首都(アジア人デザイナーを対象にしたコンクール、「和」をより広い世界へ、アジア・ファッション連合会(AFF)の発足、ファッション制度のグローバル化)
  • 巻末注
  • 謝辞

本書のキーワード


サイト内関連ページ


    関連リンク