モードの世紀 > ファッション書籍 > 辞典・用語集・カタログ > 

わかりやすいアパレル素材の知識



本書の概要・感想

一見輝彦一見輝彦 『わかりやすいアパレル素材の知識』改訂版、ファッション教育社、1998年。

デザイナーに素材知識を持ってもらいたいという意図で書かれたアパレル素材の基礎的事典。女子短大家政学科やファッション専門学校で著者が講義したテキストに基づいているため、丁寧な叙述が特徴になっている。アパレル業界やデザイナーへの要望事項も組み込まれている。

日本では繊維から織物やニット地生産までを繊維産業とよび、衣服の生産(衣料生産)をアパレル産業とよび、区別されすぎる嫌いがある。

20世紀後半の推移をみると、繊維産業は年々下降線をたどり、アパレル産業は発展の道をたどった。しかし、布地は中間製品であり、衣服になって初めて商品として完成する側面をもっている。布地と衣服は、産業間区別よりも、同一産業間の工程間区別と考え直す必要がある。

ようやく近年になり、繊維産業(テキスタイル業界)でも、アパレル指向やアパレル・ニーズ対応などの思考が強化されて、アパレル産業との垣根を取り払う動きが見られるようになった。

また、アパレル産業の側からも、日本で製造される衣服に、優れた技術による国産織物やニットを用いて生産しようという考えも見られはじめた。

しかし、アパレル側の商品企画で大きな役割を果たすデザイナーは美術系出身者が多く、繊維、糸、織物、ニットなどに関する知識は不足しているといえる。

アパレル商品を企画する場合、完成や美的要素は重要だが、素材に何を投入するかも大きな要素である。

この事情が考慮されるようになったのも、ごく最近のことである。アパレル企業はデザイナーに素材知識を求めはじめ、デザイナー養成部門を担当しているファッション専門学校や服飾専門学校では、素材教育が注目されることとなった。

一方、近年の合成繊維製造技術や加工技術の発展は目覚ましく、極細繊維、異種繊維の混繊、複合化などによって、特徴的な繊維や糸が開発された。布地の加工面での新商品の開発も進んでいる。このような素材の多様化は、デザイナーにも高度な素材知識を要求する。

目次

第1章 アパレル素材とは
第2章 アパレルに使われる繊維
第3章 繊維から糸をつくる
第4章 織物の知識
第5章 ニットの知識
第6章 織物とニット以外の布地
第7章 染色の知識
第8章 布地の仕上げと加工
第9章 柄の種類
第10章 布地の性質、取扱い方、見分け方


本書のキーワード

アパレル素材,デザイナー,ニット,布地,多様化


サイト内関連ページ


    関連リンク