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恋愛と贅沢と資本主義



本書の概要・感想

恋愛と贅沢と資本主義ヴェルナー・ゾンバルト『恋愛と贅沢と資本主義』金森誠也訳、講談社、2000年

18世紀後半のフランスにおける奢侈産業の隆盛について詳しい。

私たちの生活を突き動かすのは、禁欲か贅沢か。

M・ウェーバーが資本主義成立の原動力を精神的な禁欲に求めたのに対し、19世紀フランスの宮廷恋愛という題材を用いて、著者は贅沢にそのエンジンを求める。贅沢は、セックス、不倫、買売春と深く結びついて、どのような社会を形成していったのだろうか…。

さらに、ゾンバルトの本書は、ヴェルサイユ宮殿におけるポンパドゥール夫人(ルイ15世の公妾)、マリー・アントワネット・ドートリッシュ(ルイ16世の王妃)たちの贅沢行為の暴露を含め、ヨーロッパに集積する織物・衣服製造業の実態を大局的に論じた希有な「服飾経済史」といえる研究である。

もくじ

新しい社会(宮廷、市民の富、新貴族、資料と文献)、大都市(16、17、18世紀の大都市、大都市の発生と内部構成、18世紀の都市学説、資料と文献)、愛の世俗化(恋愛における違法原則の勝利、高等娼婦)、贅沢の展開(奢侈の概念と本質、王侯の宮廷、騎士と成上がり者の第二ラウンド、女の勝利<奢侈の一般的発展の傾向、屋内の奢侈、都会のなかの奢侈>、資料と文献)、奢侈からの資本主義の誕生(問題の正しいとらえ方と誤ったとらえ方、奢侈と商業<卸売業、小売業>、奢侈と農業<ヨーロッパ、植民地>、奢侈と工業<奢侈工業の意味、純粋な奢侈工業、混合せる工業、奢侈消費の革命的な力>)。

カバー裏より

著者はM・ウェーバーと並び称された経済史家である。ウェーバーが資本主義成立の要因をプロテスタンティズムの禁欲的倫理に求めたのに対し、著者は贅沢こそそのひとつと結論づけた。贅沢の背景には女性がいて、贅沢は姦通や蓄妾、売春と深く結びついていたというのである。かくて著者は断ずる。「非合法的恋愛の合法的な子供である奢侈は、資本主義を生み落とすことになった」と。

著者紹介

【ヴェルナー・ゾンバルト】
1863~1941 ドイツの経済学者、社会学者。ベルリン商科大学教授、ベルリン大学教授を歴任。著書に『近代資本主義』等がある。
【金森誠也】
1927年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。広島大学・静岡大学・日本大学等の教授を歴任。日本独学史学会賞受賞(1933年)。著書に『日本をかえた思想』など。訳書ゾンバルト『ブルジョワ』ほか多数。


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