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チャイナドレスをまとう女性たち-旗袍にみる中国の近・現代



本書の概要・感想

謝黎『チャイナドレスをまとう女性たち-旗袍にみる中国の近・現代』青弓社、2004年

チャイナドレスの中国語は旗袍(チーパオ)。中国国内のデパートや高級レストランで見ることの多い旗袍は、日本でも人気が高い。使われている素材は、絹からポリエステルまで様々で、柄にあっては、さらに多種多様である。

ところが、チャイナドレスの人気度に比べて、その歴史については、実態が知られていない。中国国内の繁華街を歩いてみても、旗袍を着た女性を見ることはできない。このことは、日本の着物が伝統着として位置づけられてきたにもかかわらず、20世紀後半には家庭内からも姿を消した状況と似ている。筆者がこだわるのは、チャイナドレスもまた、着物と同様に、洋服の流入とともに改めて「伝統」のレッテルを貼られた運命にある。

旗袍の原形は、満州王朝(清王朝が時間的に直近)の「旗人」である。古代から現在まで連綿と引き継がれてきたかの印象を受ける旗袍だが、実際はそうではなく、漢民族が圧倒的に多い中国にあって、今では少数民族に属する満族の服装だった。このような問題関心にもとづき、本書では、服飾史を中心に、時代時代の広告や雑誌記事をも参照した社会史的な関心も合わせつつ、中国における旗袍と「伝統の創造」というテーマを追っている。

構成は、清朝末・民国初期の婦女の旗袍/民国中・後期における旗袍の流行/文化大革命と改革開放による旗袍の否定と肯定/近・現代中国の服飾における「伝統」の創造


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